解いた!福留弾 ヤフオクDの呪い 昨季日本Sから26回連続無得点

[ 2015年6月11日 05:30 ]

<ソ・神>2回無死、福留は右越えソロを放つ

交流戦 阪神5-4ソフトバンク

(6月10日 ヤフオクD)
 ついに負の連鎖を止めた。敵地・福岡の呪縛。ようやく解いたのは、ベテランの阪神・福留だった。2回先頭で打席に立ち、2ボール2ストライク。5球目のフォークを振り抜き、先制の7号ソロをヤフオクドームの右翼席に叩き込んだ。中日時代に同僚だった中田から、会心の一撃だった。

 「(相手は)知らない投手じゃない。2ストライクになったのでコンパクトに振り抜こうという意識。うまく打てたし、1球で仕留められたのが良かった」。珍しく自画自賛した一発で、悪い流れを止めた。昨年の日本シリーズ第4戦。その4回から前日まで、ヤフオクドームでは実に25イニング連続で無得点が続いていた。第5戦は西岡の守備妨害で終戦を迎えた因縁の地で、前日も大隣に完封を許したばかり。福留のアーチは、同球場で27イニングぶりの得点だった。

 チームの野手では最年長の38歳。開幕から2カ月が過ぎ、しかも梅雨時。「疲れは出ているけどね」と蓄積した疲労を感じつつ「(試合に)出ている以上はやらないといけない」と自らを奮い立たせる。ヤフオクドームは今季、外野フェンスの手前に観客席「ホームランテラス」を新設。右中間、左中間は最大で5メートル狭くなり「あまり力まず振れる。無理に飛ばす必要もないし」と、“テラス効果”を口にした。

 福留の言葉が表すように、鳥谷も5回にテラスのはるか上、右翼席中段に届く3号2ラン。特大の130メートル弾に「いい感触で捉えられた。インサイドのボールをうまくさばけた」と振り返った。中田から5点を奪い、6回途中でKOした。
 交流戦は9勝4敗で2位を守り、通算30勝で貯金1とした。首位・巨人が5連敗で、2位・DeNAも6連敗。気付けば最大7ゲーム差あった首位とは1・5ゲーム差に縮まった。混戦の様相を呈してきたセ・リーグ。その中心に猛虎がいる。

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