病み上がりなのに…青木 全5打席出塁「何でですかね~」

[ 2015年6月8日 05:30 ]

<フィリーズ・ジャイアンツ>初回、生還しベンチで迎えられるジャイアンツ・青木(AP)

ナ・リーグ ジャイアンツ7―5フィリーズ

(6月6日 フィラデルフィア)
 ジャイアンツの青木宣親外野手(33)が6日(日本時間7日)、フィリーズ戦に「1番・左翼」で2試合ぶりの出場。3打数3安打2打点、さらに死球と四球で全5打席出塁で勝利に貢献した。出塁率・398はナ・リーグの1番打者ではトップに浮上。前日は風邪により欠場したが、病み上がりにもかかわらず、リードオフマンとして欠かせない存在であることを見せつけた。

 西日に照らされながら、次々にナインとハイタッチ。先頭で「勝利の儀式」に戻ってきた青木は「よくやった」と仲間に背中を叩かれた。その顔には充実感が漂っていた。「“どこか痛てえな”とか、こういう微妙な時の方が打てて、結果が出たりする。何でですかね~」と笑った。

 前日は風邪で欠場。点滴治療も受け、体調は「60~70%くらい」の回復度だった。試合前のルーティンもほぼ省略。気持ちの準備だけで臨んだ。

 ところが、病み上がりとは思えない暴れっぷりだ。初回、死球で出塁して先制のホームを踏むと、2回は中前打。3回2死満塁では中前2点適時打で6―0とリードを広げる。第4打席の四球に続き、7回の第5打席は左腕に対し「バットの出がよかった」と芸術的な流し打ちで左翼線にライナーではじき返した。

 「きのうは迷惑を掛けたので貢献できて良かった。もちろん5出塁もうれしい」。チームを連勝に導く全5打席出塁の働きに、ブルース・ボウチー監督も「四球、ヒットと、いろんな方法を見つけて出塁してくれる」と1番の復帰を喜んだ。

 これで出塁率は・398まで上昇。上位は中軸の打者が占める中、ナ・リーグ全体で6位タイにつけ、1番打者に限れば、ゴードン(マーリンズ)を抜いてトップの数字だ。このほか敵地での打率・407とデーゲーム打率・449はメジャー全体でトップに立った。

 「そうなの?じゃあ、いつもデーゲームで!いつもアウェーというわけにはいかないからね」と冗談めかした青木。6月以降に打率・320以上をマークするのはメジャー4年目で初めてだ。この好調を維持すれば、外野手部門で4位につけている球宴初出場も現実味を帯びてくる。

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