鳥谷 160キロ大谷撃ちだ!昨季球宴できっちり“攻略”

[ 2015年6月6日 05:30 ]

フリー打撃で快音を響かせる鳥谷

交流戦 阪神-日本ハム(雨天中止)

(6月5日 甲子園)
 阪神は5日、甲子園で予定していた日本ハム戦が降雨中止となり、予備日の8日に組み込まれた。仕切り直しとなる6日は日本ハムのエースに成長した大谷翔平投手(20)と対戦。昨年の球宴で160キロ速球を左前打した鳥谷敬内野手(33)は再戦を前に闘志を燃やした。虎の主将が、再びの豪速球打ちで今季無敗の右腕を攻略し、チームを勝率5割に引き上げる。

 特別な感情はない。どの投手と対戦しようが、ベストを尽くすことに変わりはないからだ。午後になっても雨はやまず、日本ハム戦は中止。つかの間の休息を経て、鳥谷が大谷攻略に挑む。

 「良いピッチャーであることには間違いない。真っすぐ変化球とも両方良いので、しっかり打てるようにやります」

 虎党なら真っ先に思い浮かべるのは、昨年の球宴だろう。甲子園で行われた7月19日の一戦。パ・リーグ先発の大谷は鳥谷に対し、初球から161キロの剛球を投げ込んできた。0ボール2ストライクからの4球目。外角への160キロをきっちりとらえると、白球は遊撃を強襲し左前へと弾んだ。堂々の“160キロ撃ち”。満員の大観衆が、思わずどよめいた瞬間だった。

 「(オールスターについて)去年のことは去年のことですから」

 虎の主将はクールに受け流すが、逆に昨年の交流戦(6月18日、甲子園)では完全に封じ込められた。3打数無安打の2三振。チームも8回でわずか1安打の11奪三振と手も足も出ない、完敗だった。何度も同じ相手にやられるわけにはいかない。そのためにも、鳥谷のバットが重要度を増してくる。

 目下、チームで最も頼れる男が鳥谷だ。右脇腹痛の影響もあり、5月中旬には打率が2割2分台まで降下。だが、徐々に患部の傷が癒えると、本来の姿を取り戻してきた。5月24日のDeNA戦(横浜)からの10試合で、40打数16安打の打率・400。猛打賞2度を含む6度のマルチ安打を記録しており、シーズン打率も・269まで上昇してきた。

 「勝てれば、チームも勢いに乗ることができると思う」

 今季の大谷は8試合で7勝無敗、防御率1・75を誇る。容易ではないが、打ち崩すことができれば必然的にムードは盛り上がる。初戦で9回2死走者なしからの逆転負けを喫しながら、先のロッテ3連戦は勝ち越し。借金1まで戻した虎が、大谷攻略で今季初の2カード連続勝ち越しを狙う。

 ▽14年球宴の鳥谷VS大谷 7月19日の第2戦(甲子園)初回に1番打者と先発投手で対戦。鳥谷は初球161キロ外角ストライクを見逃すと、2球目の日本最速タイ162キロ直球に反応してファウル。続く159キロもファウルで迎えた4球目、外角への160キロをはじき返して左前への安打としている。

 ≪交流戦は8回1安打11K≫阪神と大谷の対戦は昨季6月18日の甲子園以来2度目。前回は8回をわずか1安打11三振。6回2死から大和が初安打するまで、完全ペースで抑えられていた。試合は阪神の先発・岩田が4失点で8回途中KO。0―4の完敗だった。

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