ソフトバンク・武田2度目完封 新球「ヨシボール」冴え10K

[ 2015年6月5日 08:20 ]

<D・ソ>3安打10奪三振で完封勝利を挙げた武田

交流戦 ソフトバンク8-0DeNA

(6月4日 横浜)
 キヨシも脱帽だ!ソフトバンク・武田翔太投手(22)は4日、DeNA戦で9回3安打、10三振を奪い、3年ぶり2度目の完封勝利。今季5勝目を挙げた。バットでも2回に右前打し、プロ初安打初打点をマーク。打線は李大浩の先制15号2ラン、松田のダメ押し13号3ランなどで8点を奪い、交流戦3カード連続勝ち越し。5日の巨人戦で貯金10に挑む。

 ふわっと浮き上がり、すとんと落ちる。9回2死、プロ入り最多の142球目。ハマスタ初見参の武田の投じた新たな魔球にDeNA打線はなすすべがなかった。低めの123キロのヨシボールで今季チーム初の2桁10奪三振。自身3年ぶりの完封を完成させ、雄叫びを上げた。

 「完封は本当に気持ちいい。バランスは良くなかったけど、変化球を効果的に投げられました。ヨシボールはまだまだですよ。難しいんですよ」

 昨年10月の日本シリーズ第2戦(甲子園)で勢いに乗る阪神打線を「魔球」と呼ばれた縦割れカーブで封じ、全国区へ駆け上がった。2月には佐藤義則投手コーチの名が付いた「ヨシボール」に挑戦。親指と人さし指でフォークのように抜く感覚で投げる。一見、カーブのように見えるが、そのまま縦に沈み、不慣れな打者は、まんまと引っかかる。「だいぶ空振りが取れるようになった」と師匠も合格点だ。

 魔球に加え、投球術の進歩も見える。5回2死では、宮崎日大の先輩・下園をヨシボールで空振り三振に仕留める。そこから4者連続三振だ。直球の最速は今季初の150キロを計時。カーブ、スライダー、チェンジアップと三振に仕留める選択肢は実に豊富。「工藤監督から配球の考え方を教わった。打者を見られるようになった」。待ち球に合わせ、考える力。決め球が豊富な右腕にはまさに鬼に金棒だった。

 精神面の成長もまた原石が輝きだした要因だ。「走るようになってからあれこれ悩むことはなくなった」。今季は試合後、5キロ程度のランニングを自分に課している。前回の5月28日の中日戦(ナゴヤドーム)後は中部国際空港に隣接するホテルに泊まり、深夜、誰もいないロータリーを走った。リカバリーではなく、リセットだ。スマートフォンに記録した走行距離は50キロを超えた。

 3点を先制した2回1死三塁では、モスコーソからプロ初安打初打点となる右前適時打のおまけ付き。「奇跡が起きた」と笑う22歳の活躍で交流戦は3カード連続勝ち越し。貯金は最多の9だ。節目の30勝到達の工藤監督は「球数も投げた。自信に変えてもらいたい」と称賛を惜しまない。

 エースになる才能を持った男はいよいよ、本格化の時を迎え、チームは最高潮で巨人戦に向かう。

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