交流戦首位!“赤ヘルのアンパンマン”松山 8回決勝パ~ンチ弾

[ 2015年6月1日 05:30 ]

<オ・広>8回、右越えに勝ち越しソロを放ちナインに迎えられる松山(左)

交流戦 広島2-1オリックス

(5月31日 京セラD)
 アンパンマンの愛称通り、逆境に強い。1―1の8回、広島の松山は先頭で代わったばかりの佐藤達から右翼席へ叩き込んだ。決勝2号ソロで同一カード3連勝に導き「今年初めていい仕事ができた」と満面の笑みだ。

 存在感は薄れていた。3月に右膝手術を受けた昨季の本塁打王・エルドレッドが5月下旬から復帰。新外国人のシアーホルツも含め、助っ人陣と守備位置が重なるために出場機会は減った。5月22日のヤクルト戦(マツダ)以来8試合ぶりの先発出場。交流戦は6試合目で初出場だった。

 「試合に出る際は結果を残せるように、気持ちは人一倍入っていた」。昨秋キャンプで就任した緒方監督から初カミナリを浴びた。打撃練習中に「気持ちが入っていない」と一喝されたのは打撃力が売り物にもかかわらず、若手に交じった中で目立っていなかったからだ。背番号も37から44に変更。37は緒方監督がプロ入り当初に背負った番号で、指揮官の後継者として期待されるドラフト1位の野間に譲った。それでも29歳は開幕スタメンを勝ち取り、今回もチャンスを逃さなかった。

 「逆境には強いでしょ。自分の力を信じられなくなったら、この世界では終わり。打撃は誰にも負けないし、全力でやって使われないなら仕方がない。それくらいの気持ち」と松山。緒方監督も「試合に出たい悔しさをぶつけ、最高の結果につなげてくれた」と称えた。昨季は交流戦に入るまで貯金12でセ・リーグの首位を快走したが、交流戦で9勝15敗と失速。首位の座を巨人に奪われた。今季は4勝2敗でトップタイ。リーグでは最下位だが、逆境に強い松山がチームを鼓舞した。

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