オリ セ・パ最下位対決で広島に3連敗 54試合目で自力V消滅

[ 2015年6月1日 05:30 ]

<オ・広>8回、松山に勝ち越し弾を打たれ、ぼう然とする佐藤達(右)

交流戦 オリックス1-2広島

(5月31日 京セラD)
 オリックスは31日、自力優勝の可能性が、54試合目にして早くも消滅した。この日、広島戦(京セラドーム大阪)で逆転負けし、ソフトバンクがヤクルトに勝利したため。森脇浩司監督(54)は「まだ反発する力は持っている」とチームを鼓舞したが、借金は今季ワースト15。89試合を残しているが、浮上の兆しなく、夏を前に秋風が吹き始める事態となった。

 運命をあざ笑うかのように、打球は駿太の頭上を越えていった。1点リードの7回2死一塁。シアーホルツの打球に対し果敢に捕球を試みようと前進したが間に合わず。目の前で大きくワンバウンドしたボールにジャンプしたが、無情にも頭上を越された。

 「いけると思って、無理をし過ぎてしまった。(京セラドームは)打球が跳ねるのも分かっていたし(2死一塁の)状況も分かっていた。欲が出てしまった」

 誰もが、負けられない試合と感じていた。先発の西は、鬼気迫る表情で腕を振った。5回まで10三振を奪い、自己最多11K(13年4月13日日本ハム戦で記録)を6回に早々に超えた。だが、7回にまさかの同点劇を目の当たりにし、7回2安打1失点で無念の降板。「こういう日もある。誰のせいでもない」と駿太をかばったが「何とか連敗を止めたかった」と肩を落とした。

 8回には、代わったばかりの佐藤達が無死から松山に決勝ソロアーチを浴びて、万事休す。「1―0で勝つしかない試合だった。ミスを取り上げれば、昨日もきょうもあるが、点につながるミスが出ると勝つのは難しい」と森脇監督もうなだれた。セ・リーグ最下位の広島に3連敗を食らい、借金は今季ワーストを更新する15まで増えた。

 敗戦後、ほどなくしてソフトバンクが勝利し、自力優勝の可能性は消滅した。もちろん、数字上ではまだまだ復活することもあるが、今の沈滞ムードを考えると浮上は厳しいと言わざるを得ない。「これから、いろんなことがあるが、全てをバネにしてやることが大事。うちはまだ反発する力を持っている」。消滅の事実を聞かされた指揮官は、チームを鼓舞するように話したが、具体策は乏しい。大型補強で話題を集めたオリックスは、一体どうなってしまうのか。

 ≪89試合残し…≫オリックスは広島に敗れ、54試合目にして自力優勝の可能性が消滅した。オリックスが残り試合に全勝した場合の勝率.761が、ソフトバンクがオリックスとの残り13試合以外に全勝した場合の勝率.764を下回るため。5月までに自力優勝の可能性が消滅したのは、08年横浜の5月25日(46試合)以来。00年以降のオリックスでは、02年6月22日(58試合)を上回る早さだ。

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2015年6月1日のニュース