初代ミスタータイガース命日に…阪神サヨナラで5000勝

[ 2015年5月29日 07:52 ]

<神・楽>11回2死満塁、サヨナラの押し出し四球を選んだ福留を祝福する阪神ナイン

交流戦 阪神4-3楽天

(5月28日 甲子園)
 阪神が延長11回につかんだ2死満塁の好機。打席には前夜、同じ延長11回にサヨナラ2ランを放った福留がいた。マウンド上にも同じ戸村。フルカウントからの6球目だった。内角低めの直球。際どいコースだったが、福留は自信を持って見送った。押し出し四球でサヨナラだ。連夜の劇勝に甲子園が沸き返った。

 「(押し出し四球は)恥ずかしいですね。できれば(ゴメスに)決めてほしいと思っていた。(サヨナラ勝ちで)早く帰れると思った」。お立ち台に上がった福留は、控えめに喜んだ。創設80周年のメモリアルイヤー。開幕49試合目にして、ついに節目の数字に到達した。巨人に続く史上2球団目の通算5000勝。2夜連続のサヨナラ勝ちで大台に到達した。それも初代ミスタータイガースの命日に決めたのだから運命としか思えない。

 藤村富美男さん。戦前から戦後にかけて活躍し、投手として通算34勝、打っても3度の本塁打王に輝いた。92年のこの日に75歳で死去。阪神にとっての公式戦第1戦、36年4月29日の金鯱戦(甲子園)に先発したのも19歳の藤村さんだった。1安打完封。記念すべきチーム初勝利をもたらしたその日から2万8883日。積み上げた勝利は5000に達した。

 「(5000勝は)良かったです」。そう話した福留は、自身6試合連続打点ともなった。阪神の同一打者による2試合連続サヨナラ勝ちは85年9月15、16日中日戦の岡田以来30年ぶりだ。チームは交流戦で初めて3連勝スタートで、首位の座に。さあ次は、5001勝目の白星でさらに勢いを増す。

 ▼阪神・和田監督(5回まで無安打も3点差を逆転し、連夜のサヨナラ勝ちで球団通算5000勝)これからも先輩方に恥じないようなプレーをやっていきたい。

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