バリオス打たれた…ソフトB7回終了時リードなら連勝、16でストップ

[ 2015年5月23日 08:03 ]

<日・ソ>8回無死一塁、中田は左越えの同点2ランを放つ。投手・バリオス

パ・リーグ ソフトバンク5-6日本ハム

(5月22日 札幌D)
 ソフトバンクは22日、2位・日本ハムとの首位攻防戦初戦で、今季2度目のサヨナラ負けを喫した。強力な中継ぎ陣を擁する今季は、7回終了時でリードしていれば16戦16勝。終盤の戦いに絶対的な強さを誇っていたが、5―3の8回に17試合連続ホールド中だったエディソン・バリオス投手(26)が2失点。同点の9回には、4番手の森福允彦投手(28)がサヨナラ打を浴び、首位から陥落した。

 地獄から天国へ、そこからまた地獄を見た。同点の9回1死一塁。西川の放った打球が左翼・中村晃の頭上を越え、痛恨のサヨナラ負け。カバーに入った森福は、本塁ベース後方でうなだれるしかなかった。

 「相手の大谷君が制御できていない面もあったけれど、みんなでつないでひっくり返した。攻略したのは大きいし、嫌なイメージを植え付けることはできたと思う」

 重苦しい試合後。工藤監督は努めて冷静に、そして前向きに語った。確かに、一時は勝機をつかんだ。6回までわずか1安打。手も足も出ないような状態で迎えた7回に、試合中に腰の張りを訴え途中退場した李大浩(イ・デホ)の代役・高田が、左前打で出塁。その後も伏兵陣がつないで2死満塁とすると代打・吉村が中前2点打。「ちょっとバットの先っぽでしたが、気持ちでいきました」。その後、暴投で同点。さらに中村晃がこれまた教科書通りに中前に適時打し、この回5点目。開幕から6戦6勝の不沈艦をKOした。代打・吉村は捕手2人制の中、高谷に代えての勝負手。「このままじゃ終われないと思った」と指揮官は言葉に力を込めた。

 だが、直後に落とし穴が待っていた。鉄壁のリリーフ陣の一翼を担っていた3番手のバリオスが、内角低めの145キロを中田にうまくさばかれ、同点2ランを被弾。これがまさかの結末につながった。プロ野球新記録の18連続ホールドまであと「1」に迫りながら記録がストップしたバリオス「相手はいいバッターなので、もちろん警戒はしていた。コースは悪くなかったが、うまく当てられた」と話し、工藤監督も「いつかは途切れる。それがきょうだった。切り替えるしかない」と右腕をかばった。

 「9回は左が続くので森福君に任せ、サファテは主力に回る10回を考えていました」と舞台裏を明かした指揮官のシナリオ通りには進まなかった。

 収穫と誤算。2位に陥落はしたが、やられたらやり返せばいい。

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