和田監督 執念4者連続代打!超攻撃采配ズバリ「最高の仕事してくれた」

[ 2015年5月22日 05:30 ]

<神・巨>8回1死満塁、新井(右)に声をかけて代打に送り出す和田監督

セ・リーグ 阪神2-1巨人

(5月21日 甲子園)
 阪神・和田監督の執念さい配が実った。8回だ。「最後はベンチもグラウンドも全員があきらめずに、よく追いついてくれた」。まさに今季のキャッチフレーズにある「as One」の一丸野球が、劣勢を引っ繰り返した。

 「(勝因は)とにかく8回。ベンチから出た各選手が最高の仕事というか、いい仕事をしてくれた。その結果だと思う」

 これぞ、代打攻勢だ。先頭・福留の二塁内野安打で相手先発・マイコラスを引きずり下ろすと、指揮官は勝負に出た。代走・上本を送り、次打者から4者連続代打。全員が役割を果たした。

 まずは俊介が2番手・山口の投じた初球で犠打を成功。「初球を俊介がきっちり決めてくれて、流れが変わった」。リズムを作ると、続く関本はその選球眼で四球を選んで一、二塁。さらに狩野が3番手・マシソンから死球を受け、1死満塁の好機をつくりだした。

 代打攻勢の4番手・新井が打席へ向かうその時、指揮官が動いた。おもむろにベンチを出て背番号32に語りかけた。「速い球をどうするかというアドバイスをした。きっちり仕事をしてくれた」。全員が役割を果たして同点に追いつき、鳥谷の決勝打へとつなげた。

 「横山が投げている間に何とか引っ繰り返したかったけど。横山がしっかり腕を振ってゲームを作ってくれた。勝ちは付けられなかったけど、負けを消してやりたいという気持ちがベンチ全員にあった」

 理想としては、力投したルーキーに白星を付けてやりたかった。だから失点直後の6回1死無走者で打席を迎えた横山に、あえて代打を告げなかった。せめて、黒星だけは―。その一念が、指揮官のタクトにあふれていた。

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