歴史つくる!阪神ドラ1横山 21日巨人戦で球団新人初の白星を

[ 2015年5月19日 05:30 ]

甲子園の刈りそろえられた芝の上で入念にストレッチする横山

 阪神のドラフト1位・横山雄哉投手(21)が18日、甲子園球場で行われた先発投手陣の指名練習に合流した。21日の巨人戦(甲子園)で昇格即先発することが濃厚な左腕は、最速151キロを誇る自慢の直球で真っ向勝負を挑むことを宣言。ドラフト制以降、球団の新人では史上初となる巨人戦での初登板初先発勝利を狙う。

 こだわってきた直球で宿敵に真っ向勝負を挑む。プロ初登板が予想される21日の巨人戦へ向けて横山は興奮を抑えるように、静かに意気込んだ。

 「まだ登板自体は決まってないですけど、もし投げられたら、しっかり貢献できるようにしたい」

 左胸鎖関節の炎症で出遅れた。2軍のローテーションに定着し、結果を残して昇格の切符をつかんだ一方で「自信を持っていくというより、初めての1軍なので下からぶち当たっていくという気持ちで。うまく言えないですけど…」と挑戦者として強力打線に挑む。武器とするのはプロ入り前からこだわってきた最速151キロを誇る直球だ。

 「ストレートを試したい思いは一番強い」

 阿部、坂本、長野らにも臆することなく“宝刀”を投げ込んでいく。高校、社会人時代も経て、「直球勝負」が、白星への近道であると分かっている。巨人とは4月25日のファーム交流戦で対戦し3本塁打を浴びるなど4回途中9失点でKOされており「知っている人もいる。リベンジじゃないけど、そうなれば良いと思う」とG倒へ雪辱を期した。

 待望のデビュー戦は、「伝説」の幕開けにもなる。球団の新人で初登板初先発勝利を伝統の一戦で飾った者はいまだかつて1人もいない。同じドラフト1位の先輩である能見、岩田、藤浪も成し遂げていない快挙に挑み、歴史を切り開く。

 この日はキャッチボール、ゴロ捕球、ポール間走などで精力的に汗を流し「新鮮な感じでやらせてもらいました」とほどよい緊張感を漂わせた。

 1軍デビューは同期入団の石崎、江越に先を越されたが「ファームで焦らず、時間をかけてやていこうと思っていた。(2人は)自分が応援したくなる(同期でも年上の)先輩ですし、悔しさというより、自分も頑張りたい」と刺激に変えてきた。新日鉄住金鹿島でもチームメートだった石崎からは「頑張れよ」と肩を叩かれた。

 「相手がどうであれ、自分の気持ちを出して投げたい。チャンスなんでしっかりとやりたい」

 ガムシャラに腕を振った先に「金星」が待っている。

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