絶好調キヨシを止めた!広島“最高年俸”助っ人33打席目やっと1号

[ 2015年5月18日 07:32 ]

<広・D>4回1死、シアーホルツは右中間にソロ本塁打を放つ

セ・リーグ 広島2-1DeNA

(5月17日 マツダ)
 誰よりもホッとしたのは、広島の新外国人、シアーホルツ本人だった。1―0で迎えた4回。通算9試合、33打席目で待望の一発が飛び出した。須田のカーブを捉え、右翼席へ1号ソロ。首位・DeNAの連勝を5で止める貴重な追加点となる来日初アーチに、興奮を隠せなかった。

 「やっと出たよ。みんなホームランを期待していたと思う。自分で思っていたより長い時間がかかってしまったけど、いい形で打てた」

 評判倒れ寸前だった。開幕後の4月に契約を結び、年俸は広島の1年目の助っ人では最高額となる116万2000ドル(約1億3800万円)。メジャー通算52本塁打の実績を引っ提げ、右膝手術でリハビリ中のエルドレッドの穴を埋める存在として期待された。だが、4月19日に出場選手登録されるも25打数2安打の打率・080で2軍降格。それでもファームでは8試合で打率・385と打ちまくり、このカードから1軍復帰し、いきなり結果を出した。

 「ロサリオのホームランも大きかった。チームの勝利に貢献できる一発を2人で打てたよ」

 試合後、そろって上がったお立ち台でシアーホルツは笑顔で話した。2回にロサリオが先制弾。これが今季40試合目にして、チームの助っ人の初アーチだった。昨季はリーグトップの153本塁打。うちエルドレッド、ロサリオら外国人の本塁打は62発、40・5%を占めた。アベック弾。ようやく理想の形となり、緒方監督も「なかなか今までにない勝ち方ができて良かった」と喜んだ。

 「メジャーのボールはもうないからね。とてもうれしいよ」。ジャイアンツ時代の08年9月6日パイレーツ戦で初アーチ。しかし、記念のボールは翌年、両親が住むサンフランシスコの自宅が火災に遭って焼失してしまった。ファンから関係者を通じて戻ってきた記念球。ボールを手にしたシアーホルツは思い切り、目尻を下げた。

 ▼広島・ロサリオ(2回に先制の1号ソロ)本当にうれしい。自分とシアーホルツでどんどん打っていきたい。

 ◆ネイト・シアーホルツ 1984年2月15日、米ネバダ州生まれの31歳。ジャイアンツ時代の07年6月11日にメジャーデビュー。カブスに所属していた13年にはシーズン21本塁打、68打点をマークした。昨季はカブス、ナショナルズでプレー。メジャー通算成績は799試合で打率.253、52本塁打、228打点、30盗塁。1メートル88、98キロ。右投げ左打ち。

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