楽天・嶋、12回V弾!大好きピンク色で敵地イベント味方に

[ 2015年5月10日 05:30 ]

<ソ・楽>延長12回、本塁打を放った嶋はナインと笑顔でタッチ

パ・リーグ 楽天3―2ソフトバンク

(5月9日 ヤフオクD)
 4時間33分の激闘に一振りでピリオドを打った。2―2の延長12回無死、打席の楽天・嶋は直球を狙っていた。カウント3ボール1ストライク。先頭打者を歩かせたくない二保が投じた直球を振り抜くと、打球は今季からヤフオクドームに新設された左翼のホームランテラスに飛び込んだ。

 「何とか先頭で出て、次につなげようという気持ちだった。(本塁打は)たまたま」。2号決勝弾は、女房役としての責任から生まれた一発だ。

 7回、力投していた先発の則本が李大浩に同点2ランを浴びた。それでも後続を2者連続三振に斬り、勝ち越しだけは許さなかった。「則本がチームに勇気を与えてくれる投球をしてくれた。何とか勝ちたいという思いがあった」。9回以降、毎回サヨナラのピンチを招いたが、松井裕ら救援陣が必死に踏ん張った。その頑張りに応え、自らのケリをつけた。

 この日はソフトバンクが「タカガールデー」と銘打ち、女性の来場者全員にピンクのユニホームをプレゼント。球場はピンク一色に染まったが、それは嶋のカラーでもあった。コボスタ宮城では打席に入ると、楽天ファンがピンク色の応援タオルを振りかざす。本拠地のような感覚で打席に立ち「良い一日でした」と感謝した。

 これで延長戦は今季4試合で2勝2分けと負けなし。大久保監督は「嶋は四球が取れないかなと思っていた中で、ホームラン。人生で一番感動した試合」と興奮を隠せなかった。負ければ今季最多の借金6という苦しいチーム状況を救った嶋は「非常に長かった。疲れました」と苦笑いを浮かべたが、その表情は安ど感に包まれていた。

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