マー君、スプリットは捨てない!GMの“故障原因説”を否定

[ 2015年5月10日 05:30 ]

キャッチボールをする田中

 右手首の腱炎と右前腕部の張りで故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(26)が8日(日本時間9日)、キャッチボール再開後、初めて報道陣に対応した。前日にブライアン・キャッシュマンGM(47)が臆測と前置きしながらも故障の一因がスプリットであることを指摘したが、田中はそれを否定。今後も伝家の宝刀を武器にメジャーで戦う意思を示した。

 これまでも再三故障の原因として挙げられてきた、田中の決め球であるスプリット。前日もキャッシュマンGMが「臆測」と前置きしながら「(4月26日の)ブルペンで強くスプリットを投げすぎた」ことを故障の一因として挙げていた。だが、田中本人の考えは違った。

 「いろいろな方面から考えられることはありますが、全て原因が分かっていればケガはしない」とし、スプリットが原因とする仮説については「それは(原因とは)思っていない」ときっぱりと否定。米メディアからも同GMの発言を受けて同様の指摘があったが、今後もスプリットを武器とする考えを示した。

 キャッチボール再開2日目となったこの日は、前日の60フィート(約18メートル)から90フィート(約27メートル)まで距離を延ばして25球。その後、60フィートにして力を込めて25球を投げた。ウオーミングアップも合わせて計75球。「順調です。結構、自分の中ではいい感じで力を入れて投げられていると思う」とうなずいた。

 右肘じん帯を損傷した昨季はPRP(多血小板血しょう)療法の注射を打ち、3週間のノースロー期間を経ての投球再開だった。今回のノースローは9日間とあり「空いている時間が違うので、今の方が全然いい。去年ほど投げていて変な感じは感じない」と状態を説明。順調な調整ぶりに1日のノースロー日を挟み、10日(同11日)には平地で投球練習を行うことも決定した。

 「監督、コーチと話して、その日の状態を見ながらやっていく」と慎重な姿勢は崩さないが、リハビリ登板の回数については「自分ではそんなに必要ないと思う」と話した。場外で巻き起こっている故障原因をめぐる論争をよそに、田中は早期復帰に自信を見せた。

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