中畑チルドレン躍動!DeNA堅首 球団初20勝両リーグ一番乗り

[ 2015年5月7日 06:15 ]

<D・ヤ>7回2失点と好投した三嶋(右)を出迎える中畑監督

セ・リーグ DeNA4-2ヤクルト

(5月6日 横浜)
 2万8936人の大観衆に見守られ、DeNA・関根の笑顔がお立ち台ではじけた。「幸せで~す。I ☆(LOVE) YOKOHAMA」。お決まりのフレーズを叫ぶ声が少年のようだ。まだ、19歳。高卒2年目の中畑チルドレンのバットで5連勝を飾り、12球団20勝一番乗り。リーグ最速は巨人と同時到達した78年以来で、単独は69年以来46年ぶり。両リーグ最速となると球団史上初の快挙だ。

 「ちょっと、もう、凄いね」。冗舌な中畑監督さえ言葉にならない快進撃。1点リードの6回1死から筒香、ロペス、バルディリスの3連打で満塁とし、関根が代わった秋吉の129キロのスライダーを右中間へ、走者一掃の三塁打だ。

 「絶対に結果を出すぞ、という強い思いで打席に立った」。1メートル74の体で外野定位置を争う。オフにはレスリング女子48キロ級で世界選手権2連覇中の登坂絵莉(至学館大)と同じ名古屋市内のジムで筋力強化。3月27日の巨人戦(東京ドーム)でプロ1号をリーグ史上最年少の開幕戦本塁打で飾り、成果を出した。

 関根だけじゃない。3年目の三嶋はスライダーとチェンジアップを巧みに操り7回6安打2失点で自身3連勝。2点差の9回は1年目の新守護神・山崎康が3人で締め新人タイ記録の8戦連続セーブを達成だ。

 これで本拠7連勝。9連戦を7勝2敗で、2位・巨人に1・5ゲーム差をつけた。「良すぎだよ。びっくりするわ。最高の締めくくりだったね」。就任4年目で育った若手の活躍に中畑監督の笑いも止まらない。8日からは2位巨人との直接対決。今のDeNAなら怖いものはない。

 ▼DeNA・三嶋(7回2失点で今季3勝目)調子は良くなかったが高城がうまく組み立ててくれた。安定した投球を続けて首位をキープしたい。

 ▽1978年(昭53)の大洋(現DeNA) 別当薫監督に率いられ、4月1日の中日との開幕戦では平松が完投勝利。松原が星野から本塁打を放った。同16日からは7連勝。5月21日の阪神戦に2―0で勝って、リーグ20勝一番乗りした。同23日には首位に浮上。その後も貯金10前後、2~3位で推移していたが、9月2日の広島戦から6連敗して4位に転落。最終成績は64勝57敗9分けで首位・ヤクルトと7.5ゲーム差の4位だった。主砲・田代が28本塁打。投手では野村の17勝がチームトップだった。

 ≪今季先取点なら13勝1敗≫DeNAが今季2度目の5連勝で両リーグ最速20勝。チームのセ20勝一番乗りは62、64、65、69、78年に次いで37年ぶり6度目だが両リーグ一番乗りは球団史上初めてだ。セ他球団の両リーグ20勝一番乗り回数は巨人16度、中日、広島各4度、ヤクルト3度、阪神2度なっておりこれで現6球団全てが記録したことになる。この日は4回ロペスの適時安打で先制。今季のDeNAは先取点を奪った試合に13勝1敗、勝率・929と勝ちパターンを確立している。

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