文句なし!おかわり弾 前日ビデオ判定ファウル挟み軽打2発

[ 2015年5月7日 05:30 ]

<西・オ>おかわり~!大好きマザーズデーで2発を放ち首位に導いた中村はビクトリーロードでファンとタッチ

パ・リーグ 西武11-6オリックス

(5月6日 西武D)
 西武・中村剛也内野手(31)が6日のオリックス戦で2発の2ランを放ち、チームに2年ぶりの6連勝をもたらし、首位浮上に導いた。初回に自身9戦ぶりの本塁打となる7号を放つと、3点差に追い上げられた直後の6回に8号をマークした。10日の「母の日」を前に、「LIONS HAPPY MOTHER’S DAY」と銘打たれた一戦で3安打5打点。乳がん検診の啓発活動も兼ねた同イベントで2年連続の主役となった。

 ちょうど1年前の5月6日と同じ光景。中村は今年もピンク色のTシャツを着て、お立ち台に上がっていた。

 「本当はきのう(5日)打ちたかったけど、早めに出て良かった」

 ファンへの公約を今季2度目の1試合2発で果たした。決勝適時打を放った4日のお立ち台で「そろそろホームランを打ちます」と宣言。そして初回1死二塁で4月25日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)以来のアーチを描いた。初回の7号はスライダー、6回無死一塁の8号はチェンジアップ。ともに甘く入った変化球を左翼席に運んだ。

 すぐさま修正していた。前日の3回の第2打席で左翼ポール際の打球が一度は本塁打とコールされながら、ビデオ判定でファウルに。直後に放った打球は中堅フェンス手前で失速。「“打ち直してやろう”と力んだ。ミスショット」と猛省し、この日は身上の軽打を心掛けた。

 一足早い「母の日」にちなみ、一~三塁ベースがピンク色に染められたこの日。西武ナインは同色のリストバンドをして打席に立ったが、中村だけはわずか数グラムとはいえ「(打撃の感覚に)支障が出たら嫌だな、と思って」と外していた。繊細な一面をのぞかせつつも、4295グラムのビッグベビーで産んでくれた母・久美さんに向けて「よくご飯をいっぱい食べさせてもらいました」と感謝の言葉を忘れなかった。

 前日、大阪桐蔭の後輩・森に本塁打数で並ばれた。「かわいい後輩ですよ。でも2年目とか、そういう目では見ていない。レギュラーだからね」と貫禄を示すと同時に、「19歳でDHか。こっちは31歳でサード守ってるのに…」と冗談交じりにボヤいた。

 チームはゴールデンウイークの9連戦を7勝2敗。文字通りの黄金週間とし、首位を奪回した。中村もその間、出場8試合で11打点。リーグトップの32打点を稼ぐ主砲は、昨年12月に年俸3億8000万円で契約を更改したこともあり「チームで一番給料をもらっているし、責任感を持ってやっていく」。本拠地でのお立ち台は早くも5度目。7年ぶりの優勝は4番のバットに託されている。

 ▼西武・田辺監督(中村について)言うことないでしょう。4番の仕事をしてくれている。

 ≪通算29度目おかわり≫中村(西)が7、8号。今季1試合2本塁打は4月2日楽天戦以来2度目で、通算29度目。現役では高橋由(巨)の31度に次ぎ、阿部(巨)の28度を抜いて単独2位に進出した。西武で1試合2本塁打以上の最多は清原の37度、次いで秋山の30度となっており、あと1度で秋山に並ぶ。今季中村の成績をデーゲームとナイターに分けると
試 打率  [本] 点
昼 16・338  6 23
夜 14・220  2 9
 とデーゲームで荒稼ぎしている。

 ≪イベントでの中村≫

 ◆母の日 「ハッピーマザーズデー」と銘打たれた昨年5月6日の楽天戦で、6回2死二、三塁で左中間へ逆転の2点二塁打。母親への思いを聞かれ「喜んでくれたらうれしい」。

 ◆ウルトラマンレオ 昨年8月31日のオリックス戦。「パ・リーグ 親子ヒーロープロジェクト」でウルトラマンレオとギンガが来場。初回に28号2ランを放った中村は「ウルトラマンレオに力をもらった」とおどけて話した。

 ◆妖怪ウォッチ 昨年9月14日の楽天戦で2回に左翼へ31号3ラン。「Dream5と踊ろう!ようかい体操デー」での一発に「妖怪にパワーをもらいました」

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