能見、前回完封の“巨人キラー”まさか…返り討ち5失点

[ 2015年5月4日 07:53 ]

<巨・神> 6回2死一、三塁、能見は金城に勝ち越しの2点適時二塁打を打たれる

セ・リーグ 阪神3―10巨人

(5月3日 東京D)
 試合の行方を左右する場面で、ことごとく痛打を浴びてしまった。先発した阪神・能見は6回5失点で降板。勝負どころで踏ん張ることができず、巨人打線にのみ込まれた。

 「投げた自分のことなんでね」

 悔やむことはなくとも、言葉には無念がにじんだ。3-3の同点で迎えた6回。2本の単打で1死一、三塁のピンチを背負った。一つのミスも許されない場面で、小林を2ボールから追い込み、フォークで空振り三振で2死。あとアウト1個のところまでこぎつけながら、続く代打・金城に対して微妙に制球が狂った。内角を狙った直球がやや真ん中に入ったところを振り抜かれ、三塁線を破る適時二塁打で2点を勝ち越された。

 「6回だけじゃないけどね。ランナーをよく出した」

 6回以外にも「要所」はあった。リードを2点に広げた直後の3回は、1死から橋本に右前打を許すと、片岡にはスライダーをとらえられて、左翼席へ同点2ランを被弾。「(ボールの)感じとしては悪い感じはなかった」と、落差あるフォークを決め球に序盤は手応えをつかみながら、ピンチで失点を重ねた。中西投手コーチも「全体的にゾーンが高かった。緩い球が少なかったから、ゾーンが下がってこない」と緩急を欠いてしまった投球を指摘した。

 4番を張っていた阿部だけでなく、中軸を担う坂本を欠くなどベスト布陣ではない相手打線の前に仁王立ちできず。巨人戦通算20勝目の節目の白星もお預けとなった。

 前回登板となった4月26日の広島戦(マツダ)では6安打完封勝利をマークし、負ければ単独最下位転落の危機に陥っていたチームを救った。前日は藤浪が悔しい0-1の完投負けを喫し、チームの連勝は4でストップしたばかり。再び、頼れる左腕の快投で勢いをつけたかったが、リーグ首位を走る宿敵の返り討ちにあってしまった。

続きを表示

2015年5月4日のニュース