メッセ“改心”1失点2勝目 コラボラーメンは売り上げ断トツ1位

[ 2015年4月29日 05:30 ]

<神・ヤ>プロ初本塁打の江越(右)をウイニングランの車に導くメッセンジャー

セ・リーグ 阪神3-1ヤクルト

(4月28日 甲子園)
 雨の中でいら立ち、心を乱した前回とはまるで違った。7回5安打2四球1失点の好投。実に4月3日の巨人戦(東京ドーム)以来となる今季2勝目だ。雪辱を誓ったマウンドで躍動。お立ち台では大歓声を浴びた阪神・メッセンジャーは自らの力で名誉を取り戻した。

 「結果だけを見れば良かったかもしれないけど、内容としては良くなかったし悔しい。ただ(勝利には)気持ちが良い」

 この5日間は封印していた笑顔だ。味方に失策が出ても、四球を出しても耐えた。苦しい投球ながら要所で本領を発揮。4回の2死一、三塁では力で押した。「ここぞの場面では真っすぐ(で勝負したい)というのがある」。中村にはすべて直球勝負。フルカウントからの8球目を外角へ決め、空振り三振を奪った。最後の7回も2死三塁から山田を威力十分の速球で中飛に退けた。

 中西投手コーチも胸をなで下ろした。「きょうは良くなった。その中で粘れた」。前回22日のDeNA戦(横浜)では6回7失点の大炎上。攻撃ではサインミスを犯し、打席内では無気力を思わせる態度を見せた。危ぐした球団幹部が平田ヘッドコーチに事実確認を求める事態までに発展。ただ、汚名返上へ向けて努力は続けていた。調整期間では一塁側に流れる傾向にあった投球フォームの微調整に着手。入念な再準備を経て別人の姿を披露した。

 「前回の事は忘れて次に向けて集中していた。長いシーズン。しっかり戦っていきたい」

 力強く雪辱を誓った。実は本拠地開幕戦となった4月7日からの5試合では“快挙”を成し遂げていた。球場内で販売されている選手コラボメニューの「メッセの豚骨しょうゆラーメン」が1000杯以上も売り上げた。2位に大差を付けて売り上げ1位。「やっとできた自分のメニュー。本当に良い物ができた」。商品開発にこだわった一品が人気爆発。それも聖地での快投につながる原動力となっていた。巻き返しを狙う助っ人右腕が5月反攻へ向けて大きな弾みを付けた。

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2015年4月29日のニュース