2度は金田以来球団57年ぶり!ヤク石川 巨人戦8年ぶり無四死球完封

[ 2015年4月26日 07:30 ]

<ヤ・巨>最後の打者・村田を打ち取りグラブを叩く石川

セ・リーグ ヤクルト5-0巨人

(4月25日 神宮)
 最後までマウンドを守り抜いた。109球、わずか2時間17分の完封劇。ヤクルト・石川はポンとグラブを叩き、女房役の中村と抱き合った。

 「うれしい。守るより攻める投球ができた。きのうチームがいい勝ち方をして、その流れを止めたくないといつも以上に気持ちが入っていました」

 無四球で今季チーム完封一番乗り。自身8度目だが、巨人戦では07年9月13日(神宮)以来だ。「シュートを覚えた年だった。思い出深いな」と懐かしんだあの日から8年。この日は9安打を浴びたが連打はない。シンカーが低めに決まり、本塁を踏ませなかった。5回2死一、二塁では長野を3球三振。力強いガッツポーズに気合がみなぎった。8回1死三塁では片岡、橋本から連続見逃し三振を奪った。

 昨季は2度の完封勝利をした一方、10失点した試合が2度。波の激しいシーズンだった。昨秋は秋季練習を免除され、オフは丸3カ月の自主トレ期間が与えられた。都内のトレーニング施設で週4日間「初めてかもしれないというほど追い込みました」と体をいじめた。おなか回りは締まり、胸回りや尻回りはたくましさを増した。

 今季から本拠地のマウンドに上がる際の登場曲にはSEAMOの「Continue」を使用。「♪やれる やれる まだやれる」「♪負けたら終わりじゃなくて やめたら終わりなんだよね どんな夢でもかなえる魔法 それは続けること」という歌詞に「自分を頑張らせてくれる曲」と自らの姿を重ね合わせている。次男・栄寿(えいす)君が今月小学校に入学した晴れ姿を目に焼き付け「一年でも長く野球をやっている姿を見せないと」と気持ちを新たにした。プロ14年目の35歳。進化はまだまだ続いていく。

 ≪金田以来57年ぶり≫石川(ヤ)が無四死球完封で今季2勝目。自身の完封は昨年6月11日の楽天戦以来8度目、無四死球完封は10年9月28日の横浜戦以来通算4度目になった。また、巨人戦の完封は07年9月13日以来2度目で、前回も無四死球。チーム対巨人戦の無四死球完封は

 年・月・日 投 手  安打

55・8・24 金田 正一(3)

58・4・19 金田 正一(6)

88・7・13 尾花 高夫(7)

90・7・14 川崎憲次郎(6)

93・6・8  岡林 洋一(7)

07・9・13 石川 雅規(4)

15・4・25 石川 雅規(9)

 と1人で2度は国鉄時代の金田に次ぎ57年ぶり2人目だ。

続きを表示

2015年4月26日のニュース