また5回の壁…東浜、2軍再調整へ 工藤監督は“熱男”指令

[ 2015年4月17日 05:30 ]

<オ・ソ>5回途中5失点で今季初黒星を喫した東浜

パ・リーグ ソフトバンク3―6オリックス

(4月16日 京セラD)
 5回の壁だ。ソフトバンクは16日、オリックスに逆転負け。今季初の同一カード3連勝はならず、貯金は1に逆戻りした。先発・東浜巨投手(24)は4回2/3を5失点KO。今季初黒星を喫した。17日に出場選手登録を外される3年目の右腕に工藤公康監督(51)はマウンド上で闘志をむき出しにした「熱男」投法を求めた。

 悔しさを押し殺した。試合後、監督室に呼ばれた東浜は約15分後に部屋を出ると、下を向き、足早にバスに乗り込んだ。4回2/3で8安打5失点。またも、勝負どころで踏ん張ることができなかった。先発投手が5回持たずに降板したのは3月29日のロッテ戦(ヤフオクドーム)の中田に続く2人目だ。

 「せっかく先制点をもらったのに、すぐ裏に失点したり、2アウトから踏ん張り切れなかったりと、ふがいない投球内容でした。チームに申し訳ないです」

 失点した場面はいずれも四球が絡んだ。1点リードの初回に、四球と2安打で追いつかれた。2回に松田のソロで1点を勝ち越したが、3回1死から四球と連打で再び同点。そして、2―2の5回2死一、二塁から小谷野の中前適時打で勝ち越しを許すと、なお一、三塁で川端には右中間三塁打を浴びた。

 結果を恐れるあまり、慎重になりすぎ、制球を乱す悪循環。四球で出した4人の走者のうち3人がホームを踏む「自滅」とも言える投球。4回2/3で99球を要し、マウンドを降りた。

 3年目の今季は開幕ローテーションを勝ち取り、2日のオリックス戦(ヤフオクドーム)に先発。勝ち投手の権利まであと1アウトと迫りながら3連打で3点を奪われ逆転された。「詰めの甘さが出た。もったいない失点で勝ちを逃した」と猛省。リベンジを誓って上がった先発マウンドだったが、またしても5回の壁を越えられなかった。

 17日、東浜は出場選手登録から外れ、2軍で調整する。それでも工藤監督は「打たれることに対しては怒ろうとは思わない」ときっぱり。監督室では「思いがボールに伝わっているか。打者と戦っているっていう思いを出す投手だから、そこをもう1回考えて、マウンドの上で戦ってほしい」と話したという。今季のスローガンである「熱男」になれ!!という指揮官のエールだ。

 球団4500敗目を喫したチームは貯金1で3位に後退。勢いに乗り切れない工藤ホークスを救うためにも、東浜は熱い指揮官の期待に応えなければならない。

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2015年4月17日のニュース