森 投手代わり初球叩いて2戦連発!田辺監督「並の19歳ではない」

[ 2015年4月17日 05:30 ]

<西・楽>5回2死一、三塁、右中間に勝ち越し3ランを放った森(中央)は笑顔で野上(右)とハイタッチ

パ・リーグ 西武8―4楽天

(4月16日 県営大宮)
 狙い澄ました西武・森の一撃だった。同点に追いつき、直前でメヒアが敬遠の四球で歩かされての5回2死一、三塁。楽天は2番手に左腕・西宮を送り出し、その初球の直球を右中間スタンドに運んだ。

 「気分は最高。ここで自分が決めれば、相手にダメージを与えられる。初球にストライクが来れば、思い切っていくと決めていた」

 2戦連発となる決勝3号3ランとなり、連夜のお立ち台に上がった森。1ボール2ストライクから始まる大阪桐蔭時代のシート打撃で培われた1球への集中力。これで初球の打撃結果は今季は2本塁打を含む8打数5安打5打点となり、田辺監督も「チームを活気づける絶好のホームラン。今、チーム内で一番勢いのあるバッター。やはり並の19歳ではない」と絶賛した。

 先週は不振のどん底にいた。16打席連続無安打もあり、打率は・184まで降下。12日のロッテ戦(西武プリンスドーム)では三塁走者だった6回1死三塁で、スクイズのサインと勘違いし、飛び出して憤死するミス。心が折れそうだった。それでも、打撃用グラブが「1週間、持たないですね」とすぐに消耗するほど、連日の早出特打で振り込んだ。その成果が出始め「正直、(先週は)打席でも打てる気がしなかったが、今は“打ってやる”という気持ちで立てている」と笑顔も戻った。

 前日に放った今季1号はプロで初めて左腕から打ち、この日も左投手を捉えた。「打席でどっしり構えられている。状態はいい」。身長1メートル70。小さな19歳の強打者が、西武打線をけん引している。

 ▼森の母・由美さん(46=大阪府内の自宅で観戦)きのう「良かったね」とLINEしました。でも、いつものことで返信はなかったですね(笑い)。既読になったので“読んだ、読んだ”と安心していました。16打席ヒットがなかった時はテレビを見るのもつらくてつらくて…。でも、打てなかったことも勉強ですね。

 ≪球団左打者記録へ快調≫森(西)が2試合連続となる勝ち越しの3号3ラン。通算本塁打は9本目だが、決勝弾は昨季8月15日の日本ハム戦に次いで2本目だ。昨季の3号はチーム104試合目。今季は15試合目と早く、昨季の6本塁打を大きく上回りそう。チームで日本人の左打者によるシーズン最多本塁打は54年大下弘、98年鈴木健の22本。現在のペースなら最終28本まで達するがどこまで積み上げるか。

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