左の代打に続投裏目…和田監督「ベンチの責任」遼馬またいでサヨナラ負け

[ 2015年4月15日 05:30 ]

<中・神>9回1死一、二塁、ナニータにサヨナラ打を浴びてベンチに引き揚げる松田

セ・リーグ 阪神2-3中日

(4月14日 ナゴヤD)
 阪神が14日、中日戦(ナゴヤドーム)で今季初のサヨナラ負けを喫した。2―2の同点で迎えた9回、8回から登板の松田遼馬投手(21)を続投させたが、1死一、二塁で代打のナニータに左越え適時打を許した。左の代打攻勢に対して左投手への継投も考えられる局面でベンチの采配が裏目に出た。打線も中日・バルデスに対して6安打2得点を奪うのが精いっぱい。借金3に逆戻りした。

 勝負の続投も実らなかった。2―2の9回1死一、二塁。ナニータの打球は無情にも遊撃手、鳥谷の頭上を越えて左中間を転がった。今季初のサヨナラ負け。今季のセットアッパーと決めた松田に2イニング目を託した和田監督の決断が裏目に出た。

 「勝負に行かせたベンチの責任」

 試合後に潔く敗戦の責任を背負い込んだ。同点に追いついた直後の8回に送り出した松田は上位打線から2三振を奪う圧巻の内容。延長戦も見すえて9回も任せた。イニングをまたぐのは2年ぶり。安打と犠打で招いた1死二塁で代打の切り札、小笠原を投入された。敬遠で勝負を避け、再び左打者のナニータが代打で出てきてもベンチは最後まで動かなかった。

 「いや、もう、ごちゃごちゃしたことは…。行かせたから、ベンチの責任です」

 左腕投入の可能性を問われた和田監督は同じ言葉を繰り返した。ブルペンでは高宮、島本の両中継ぎ左腕が待機。今季は高宮が対左打者に被打率・286、島本に至っては9打数1安打の被打率・111に封じ込めていた。一方で松田は開幕から5試合4回2/3を無失点。抜群の安定感に加えて、リリーフで早くも3勝を挙げている“勝ち運”も確かに捨てがたかった。

 痛恨の結末。もっとも直接の敗因はまたもや沈黙した打線だ。今季から中日に新加入した左腕バルデスに対して8回まで6安打2得点。不振の5番マートンが2安打したものの、得点源である1番西岡から4番ゴメスまでが無安打に封じ込められた。

 「2回目の対戦だったけどタイミングが取れていない。かなり早いペースで投げられて、構え遅れが目立っていた。タイミングが取れずスイングができないから差し込まれてしまう」

 前回3月28日の対戦でも6回を3安打無得点と苦しんだ。新たな天敵の出現を許すようでは、10年ぶりのリーグVもおぼつかない。和田監督はため息をつく。「(12日の広島戦で)ああいう勝ち方をしたけど、乗ってこれない。打つ方がね…」。鳥谷の劇弾で6連敗を止めた余勢も消える敗戦で借金3へ逆戻り。チーム打率・223はリーグ最下位。打線組み替えなど手を尽くすが、兆しはなかなか見えてこない。

 ▼阪神・松田 (2イニング目となった9回にサヨナラ打を浴び)そのまま(同点)なら行くと思っていた。

 ▼阪神・中西コーチ(松田を9回続投してのサヨナラ負けに)ああいう所で抑えてくれないと。勝ちで使うピッチャーなんだから。(左の代打に対して、左投手への変更は)ない。当然、あそこは遼馬。

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