ロッテ石川“大人の五右衛門”2勝目 序盤直球で生きた宝刀シンカー

[ 2015年4月15日 05:30 ]

<日・ロ>2勝目を挙げ、伊東監督(左)とタッチする石川

パ・リーグ ロッテ6-1日本ハム

(4月14日 札幌D)
 0―0で迎えた6回、「幕張の五右衛門」ことロッテ・石川が「2年目の進化」を見せつけた。無死三塁からまずは田中を二ゴロに仕留める。続く大谷に中犠飛を許したが、最後は中田を三ゴロに打ち取った。先頭・西川に三塁打されたピンチを最少失点で切り抜け、逆転を呼んだ。

 この3人への決め球は全てシンカーだった。田中から初回に146キロの直球で空振りを奪い、大谷も4回に直球で空振り三振。中田も初回と4回の打席はいずれも直球で凡打に仕留めた。「大谷君も田中さんも真っすぐで三振を取っていたので、それが意識にあったと思う」。この直球こそが「餌まき」だったのだ。

 「相手の頭にない球を投げよう、と」。対戦する打者は「石川=シンカー」というイメージが鮮明だ。だから、試合序盤は決め球に直球を選んだ。女房役の吉田も「試合の前半は直球を多めに使って、シンカーはここぞという場面に使おうと決めていた」と明かした。10勝を挙げた昨季を「シンカーか直球をただ投げていた」と振り返る。「それだけじゃ幅が狭くなる」とカーブやスライダーも多く使い、狙い球を絞りづらくさせた。

 配球を駆使して、投球術で打者をほんろうする「大人の五右衛門」へと変貌し、伊東監督も「ベテランのような風格が出てきた」と信頼を寄せる。右手親指の付け根がつったために7回で降板したが、3安打1失点で今季2勝目を手にした。日本ハム戦は昨季から引き続いて4連勝。チームを2位に浮上させた石川には「2年目のジンクス」という言葉と縁がなさそうだ。

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