田口「原点」は雪上トレ 恩師・迫田監督「守りやすい投手目指せ」

[ 2015年4月12日 10:22 ]

広島新庄高・迫田監督

セ・リーグ 巨人2―1ヤクルト

(4月11日 東京D)
 【田口の恩師 広島新庄高・迫田監督に聞く】

 巨人・田口の高校時代の恩師である広島新庄高の迫田守昭監督は、左腕の原点が「雪上トレ」にあると語った。同校がある北広島町はスキー場もある県内屈指の豪雪地帯。冬場はグラウンドも膝の高さまで雪が積もるが、ランニングをして踏み固めた後に雪上でノックを受けていた。

 この日、プロ初登板を観戦できなかったが「石川投手と投げ合えて良い経験になったと思います。絶妙な制球と多彩な変化球で守りやすい投手を目指してほしい」とエールを送りながら話した迫田監督。長靴を履いて雪深いポール間を何往復も競走し、下半身を鍛え上げた田口の姿を振り返りながら語った。

 さらに、田口は器具を使った筋力トレーニングを行い、体重は在学中に約10キロ増加。球速も約15キロアップしたという。また入学当初はマウンドで感情が出やすく「エースは後ろが安心して守れるような態度じゃないと駄目だ」と迫田監督から指導を受け、改善。3年夏の広島大会決勝では、瀬戸内と引き分け再試合の末に敗れたが「笑顔で投げ抜いた。試合後も泣かずにすがすがしい表情だった」と迫田監督。恩師から学んだ全てを出してプロ初勝利につなげた。

 ≪両親スタンドで観戦、父勝利球は「家宝に」≫巨人・田口の両親はスタンドから初勝利を見届けた。普段は登板前日に「明日も頑張れよ」とメールを送る父・玲司さん(39)は、今回「いつも通り」の言葉を付け加えて送ったという。玲司さんは学生時代サッカーに打ち込んだが、「練習場が近い」という理由で始めた野球にのめり込み、小学校の卒業文集にも野球の思い出をつづった愛息の活躍に「最高の投球でした。(初勝利球は)家宝にします」と感激の面持ちで拍手を送った。

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