原監督 水原超え球団歴代3位882勝、控えめ「大きな糧としたい」

[ 2015年4月12日 05:40 ]

<巨・ヤ>ヤクルトに勝利し、田口(左)ら選手をねぎらう原監督
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セ・リーグ 巨人2―1ヤクルト

(4月11日 東京D)
 巨人監督としては歴代単独3位となる、通算882個目の白星。名将と呼ばれた大先輩の故水原茂氏を超えた。しかし試合後、その話題に及ぶと原監督は「何の話?私の話?私のことなんてどうでもいいんです」とほほ笑んだ後、こう続けた。

 「そういったものが一つ一つ、カウントされているということはね、小さな世界の中で、自分の中で大きな糧としたいなと思います」。チームの伝統の重さを感じるからこそ、控えめに語った。

 連敗を3で止めた試合でも打線にさらなる奮起を促した。打点を挙げたのは実松と田口だけ。休養のため欠場した阿部に代わり、4番に抜てきした坂本は4打数無安打に終わった。「もう少しファンの人たちを魅了できるような。我々はプロですから、そういう打撃、プレーというものを多く見せられるように、しっかり指導をしていきたい」と自らを戒めることを忘れなかった。

 先発に大抜てきした左腕・田口の好投に指揮官は「大いにジャイアンツ内部でいい火花を散らしてほしい」と相乗効果を期待した。水原監督は巨人で8度のリーグ優勝、4度の日本一。原監督は通算7度のリーグ優勝、3度の日本一を遂げており、この数字にも並び、超えようとしている。すべては妥協を許さぬ姿勢の先にある。

 ≪川上、長嶋監督は1000勝超え≫巨人の原監督は11日ヤクルト戦(東京ドーム)で勝利を挙げ、監督通算882勝。巨人では川上監督1066勝、長嶋監督1034勝に次ぎ、水原監督の881勝を抜いて歴代単独3位に浮上した。なお、水原監督は東映で461勝、中日で244勝を挙げており歴代単独4位の通算1586勝を記録。原監督の882勝は全体では仰木監督の988勝に次いで歴代単独14位になる。

 ◆水原 茂(みずはら・しげる)1909年(明42)1月19日、香川県出身。旧制高松商では25、27年夏の甲子園で優勝。慶大では三塁手で六大学野球の花形選手として活躍。36年に巨人入団。50年に選手兼任監督となり、監督に専念した51年から3年連続日本一に導いた。55~59年はリーグ5連覇(55年は日本一)。東映、中日でも監督を歴任し、監督通算21年間で歴代4位の1586勝。77年に野球殿堂入り。82年3月26日没。享年73。

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