「落ち着かない」キヨシ首位タイ 控えにも気配り忘れず一丸に

[ 2015年4月9日 05:30 ]

<神・D>3連勝に笑顔でナインを迎える中畑監督

セ・リーグ DeNA6-1阪神

(4月8日 甲子園)
 試合後。DeNA・中畑監督は笑みを隠せなかった。石川がチーム今季初のスクイズを決めるなど、3回から6イニング連続得点で今季2度目の3連勝。

 監督就任以来4年目で初の貯金3で4月2日以来の同率首位タイ浮上に「住みにくいんだよ。あのポジションは落ち着かない。昔は貯金の話をできるチームじゃなかった」。10試合以上消化しての首位は07年5月以来8年ぶりの快進撃だ。

 グリエルを解雇しても影響はない。むしろ、この助っ人勢がベストだと胸を張れる。ロペスが3回に左前適時打、バルディリスも7回に左前適時打など2打点の活躍。先発のモスコーソは5回1失点で今季2勝目、エレラは8回に登板して無失点と締めた。4人の共通点は真面目で自己犠牲をいとわない性格だ。エレラは「肩を試合中に一度つくればいつでも投げられる」とチームトップの7試合登板。昨オフにグリエルの来日が遅れるのを考慮して獲得した右腕だったが「抜けられては困る存在」と川村投手コーチも絶賛する。

 快進撃の裏で、中畑監督は気配りも欠かさない。試合前、室内練習場で山崎憲を呼び止めた。昨年の正遊撃手は、若手の台頭により今季は3試合の途中出場のみ。「おまえのおかげでチームが回っている。悔しさを押し殺してベンチで一番声を出している姿に感謝している」。山崎憲はこの日も出番はなかったが「監督の気持ちがうれしかった。このチームで勝ちたい」とベンチの最前列で声を張り上げた。「混セになる予感がする。緻密な野球をやればウチにも十分にチャンスはある」と指揮官。結束した集団は強い。

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2015年4月9日のニュース