広島7連敗で止めた!“難産”1点差9回2死満塁しのぐ

[ 2015年4月9日 05:30 ]

<広・巨>連敗を7で止め喜ぶ(左から)田中、菊池、堂林、木村の広島ナイン

セ・リーグ 広島3-2巨人

(4月8日 マツダ)
 連敗脱出の道は難所の連続だった。最後が最も険しかった。わずか1点優位の最終9回は2死満塁の崖っぷち。広島・ヒースが高橋由を遊飛に退け、広島が10日ぶりの勝利をつかんだ。

 直前の2死一、二塁ではヒースが足元を抜かれた亀井の一打を菊池が超人的な守備範囲で内野安打にとどめた。「絶対に捕ってやろうと思った」。抜けていれば同点は必至。懸命に守り抜き、連敗を7で止めた。

 1回に先制を許す苦しい展開。2回の2死一、二塁から田中が初球打ちで詰まりながらも中前へ運んだ一打はダイビングキャッチを試みた松本哲のグラブをわずかにすり抜けて逆転の適時二塁打になった。「朝、監督と話して『どんどん振っていけ』と言われた。チャンスだったので思い切っていった」。前夜7日は延長11回の痛恨失策で決勝点を献上。挽回の思いも乗せた殊勲打だった。5回は先頭打者として右前打で出塁。犠打などで三進後、マイコラスの暴投で勝ち越しの本塁も踏み、2度の得点機に絡む活躍を演じた。

 安打数では相変わらず低調な広島5本に対して巨人は11本。一方的な防戦に耐えた。先発の野村は2回以外は毎回走者を背負いながらも6回2失点の粘投。「ホッとした。本当にうれしい。連敗が続いていたので。どうにかして止めたかった。絶対に勝つ。その強い気持ちだけだった」。今季初勝利に安堵(あんど)感でいっぱいだった。

 7回は永川、8回は中崎がいずれも走者を出しながらしのいだ。難産の末に手にした今季3勝目に緒方監督は「連敗中はずっとこういう展開。やっと勝ち切れた。守る方では、やっぱり菊池。(この1勝で)打線も肩が軽くなってバットも振れてくると思う」と反転攻勢を期した。

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