マルチ安打の青木 ジ軍エース左腕とプロレスで溶け込んだ

[ 2015年4月8日 05:30 ]

ボウチー監督(右)と握手する青木(AP)

ナ・リーグ ジャイアンツ5―4ダイヤモンドバックス

(4月6日 フェニックス)
 ジャイアンツの青木がダイヤモンドバックスとの開幕戦でリードオフマンの働きを完璧にこなした。白星発進が決まると、青木は左翼から中堅へ駆けた。中堅手パガンが発案したという、両手を合わせたお辞儀ポーズを決め、外野手トリオで新たな勝利の儀式。「勝てる試合を勝つことが大事。個人的にもいいスタートが切れた」と喜んだ。

 3回1死から中前打で出塁。次打者の二塁打で三塁をオーバーランしてアウトになるミスはあったが、後続の先制打につなげた。5回は先頭で右前打で出塁しパガンの二塁打で勝ち越しの生還。一挙4得点の猛攻の突破口となり、「自分のヒットが勝ちにつながってうれしい」。開幕戦初のマルチ安打はいずれも得点に絡んだ。

 「きのうの敵はきょうの友」だ。マウンドにはロイヤルズに在籍した昨年、ワールドシリーズで対戦し、2勝1セーブのバムガーナーがいた。世界一にな れず相手はMVP。しかも、通算18打数無安打と沈黙した天敵だ。入団会見ではそのエース左腕に対して「プロレス好きと聞いているので会ったら技をかけたい」とジョークで笑わせた。

 キャンプ集合日にはバムガーナーが棒を持ってクラブハウスでお出迎え。その場はそれで収まったが、3月初旬。主砲ポージーに「ヤツが待っているぜ」とウエートルームに引っ張られると選手やスタッフが取り囲んだ「特製リング」が出来上がり輪の中心で1メートル95、107キロのバムガーナーが待ち構えていた。

 デスマッチとして知られるランバージャック・スタイル。1メートル75、79キロの青木は「始まる前から勝ち目はないと思った」とタックルで下半身を狙ったが、倒された。胴体を脚で巻かれ、身動きも取れず。ところがレフェリーのポージーは「8秒間もギブアップせずに耐えた」と青木に勝利を宣告。周囲からも喝采を浴び、投打の主力の粋な計らいが一気に溶け込むきっかけとなった。そのエースは7回1失点で勝利投手に。「ヒット性の打球が飛んでくるイメージさえ全くなかった」と左翼からその背中を頼もしげに見詰めていた。

 因縁のユニホームに袖を通し最高の一歩目を刻んだ。「とにかくあすが大事」。頂点への道の険しさはよく知るだけにはっきりと先を見据えていた。

 ▼ジ軍、ブルース・ボウチー監督 上位打線が素晴らしい働きをしてくれた。青木は選球眼がいいし、何度も出塁してくれた。

 ▼ジ軍・バムガーナー 僕らにとっては勝利こそが全て。守備に何度も助けられたし、まさにチーム全体で得た勝利だ。

 ≪青木の米での開幕戦≫

 ★12年ブルワーズ 4月6日の本拠地でのカージナルス戦はベンチスタート。4点を追う5回無死一、三塁で代打で出場も空振り三振。守備には就かず退いた。

 ★13年ブルワーズ 4月1日の本拠地でのロッキーズ戦に「1番・右翼」で先発。0―2の3回に右越えソロを放ち逆転サヨナラ勝ちにつなげた。

 ★14年ロイヤルズ 3月31日の敵地でのタイガース戦に「1番・右翼」で先発したが、5打数無安打。チームもサヨナラ負けを喫し、悔しい黒星発進となった。

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