かつて球児も通った道…阪神ドラ2右腕 炎上も試練の続投

[ 2015年4月5日 09:54 ]

<巨・神>6回2死満塁、坂本に左前適時打を打たれた石崎

セ・リーグ 阪神5-9巨人

(4月4日 東京D)
 阪神のドラフト2位ルーキー・石崎剛投手(24=新日鉄住金鹿島)が巨人戦に初登板。3―4の6回1死満塁の大、大、大ピンチに投入されたが、2つの押し出し四球と2本の適時打を食らうなど流れを食い止められなかった。それでも途中降板させなかったのは、和田豊監督(52)の期待の表れ。この屈辱を糧に、はい上がってこい!

 2点、3点…、そして6点までリードが広がっていく。初めての巨人戦のマウンドで石崎がもがいているが、それでも阪神ベンチは動かなかった。自力で、乗り越えろ!送り出した和田監督からのメッセージだった。

 「あそこは何とかね。状態も良かったし、送り出したけど酷だったかな…。でも反省というか、これをどう生かしていくかだよね」

 6回に3―4と勝ち越され、さらに1死満塁で先発・岩田の後を継いだ。まだまだ逆転の可能性があった場面で、食い止めてほしいからこその起用。しかし、代打・高橋由にフルカウントからの7球目に押し出し四球。続く亀井こそ中飛に打ち取ったが、村田にも押し出し四球。もしも和田監督が目先の1勝にこだわるのなら、ここがデッドラインだったかもしれない。しかし、まだ動かない。中井に一塁への適時内野安打、さらに坂本に2点左前打…。3―9と絶望的な点差がついた。

 投手継投を任されている中西投手コーチは「(2番手で起用したのは)ベンチの中ではあそこは石崎だった。セットアッパーで使うピッチャー。あそこでの(松田)遼馬はない」と石崎投入、そして続投させ続けたことを悔いていない。安藤が右肩の張りを訴えこの日出場選手登録を抹消。当面の戦いを考えても、経験を積ませた石崎の伸びしろに期待したい。

 巨人戦で炎上して、その後に大成長した投手として知られるのが、藤川球児(現レンジャーズ)だ。2003年4月11日に9回2死から後藤に同点3ラン。結果的に引き分けたが、当時の星野監督が同年、18年ぶりリーグ優勝するきっかけになったと振り返る一戦だ。

 この屈辱を糧にして、大ブレークしていった球児のように、石崎にもはい上がってほしい。「自分のパフォーマンスが出せなかった。ああいう緊迫した場面で起用してもらって期待を感じます。しっかり応えないといけない。今夜、何が足りなかったのかしっかり考えます」

 夜、眠れなかったかもしれない。一人で、涙したかもしれない。ヘタをすれば自信を完全に喪失するかもしれない和田監督の「続投」だったかもしれないが、やられたら、それ以上に、やり返せ! 大きくジャンプして欲しいからこその愛のムチ。石崎には、それぐらいの期待をかけてみたい。

 ★03年藤川の巨人戦炎上 03年4月11日の巨人1回戦(東京ドーム)6点リードの9回に守護神のポートがつかまり3点を失う。さらに2死一、三塁、カウント2ストライク0ボールとなり、「あと1球」から緊急登板した藤川は後藤に同点3ランを許す。その後は延長11回まで計2回1/3を投げきるも、試合は8―8のドロー。星野監督は「きょうはオレの采配のせい。よう負けなかった」と選手たちをねぎらった。翌12日、3回に一挙8得点の猛攻で9―2の快勝した。

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