さよなら~グリエル!「すっきり」中畑DeNAサヨナラ首位タイ

[ 2015年4月3日 06:10 ]

<D・広>延長12回1死一、三塁、梶谷(右奥)はサヨナラ打を打ち石川と抱き合う

セ・リーグ DeNA3-2広島

(4月2日 横浜)
 スーパースターはいらない。生え抜きの3番打者が、4時間半を超える熱戦に決着をつけた。DeNAの梶谷が2―2で迎えた12回1死一、三塁からサヨナラ打。低めの直球をはじき返した打球が中前へ抜けると、ベンチから飛び出したチームメートが一斉に梶谷の元へ駆け寄った。

 中畑監督は「凄い!ナイスゲーム」と絶叫した。この日、球団は来日時期の見通しが立たないY・グリエルとの契約を解除。指揮官は「ないものねだりはしていられない。いない場合の準備をしてきた。これですっきりする。みんなが結集して勝つ方向に向かうことができる」と受け入れ、その最初の試合に臨んだ。

 それは現有戦力で十分に戦えるという自信があったから。広島の先発は昨季3敗を喫した前田健だったが、接戦に持ち込み勝利を手に入れた。ヒーローの梶谷は「みんながつくってくれたチャンス。おいしいとこだけもらった」とナインを代表して喜びの声を上げた。

 広島戦の同一カード3連勝は、09年7月14~16日(マツダ)以来。本拠地では05年7月12~14日以来、実に10年ぶりだ。梶谷は「広島相手というのがでかい。嫌なイメージをつけられた」と満足げに言った。チームは貯金を2に伸ばし、開幕6戦目とはいえ阪神と同率で首位に立った。

 中畑監督は「慣れないポジションはやばいな」と笑ったが、すぐに表情を引き締め、Y・グリエルに頼らないでも勝てるチームにうなずいた。「変な期待感が起きないように早く決断したことが大事。チームにとってプラスになる」。キューバの至宝がいなくても、今年のDeNAは強い。

 ≪8年ぶり単独首位見えた≫DeNAが延長12回、サヨナラ勝ちで広島に3連勝。対広島戦の同一カード3連戦3連勝は、09年7月14~16日(マツダ)以来で、本拠地・横浜では05年7月12~14日以来10年ぶりだ。また、チームは4勝2敗で阪神と並ぶ首位に浮上。リーグ首位は13年3月30日以来だが、この時は2試合消化時。6試合以上となると横浜時代の11年4月18日(6試合消化時)以来で、DeNAとなった12年以降では初。3日の結果次第では、07年5月3日以来8年ぶりの単独首位も見えてきた。

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