大阪桐蔭、史上５校目夏春連覇ならず　涙のエース田中「申し訳ない」

＜敦賀気比・大阪桐蔭＞力投する大阪桐蔭先発の田中

第８７回選抜高校野球大会準決勝 大阪桐蔭０―１１敦賀気比

（3月31日 甲子園）
　史上５校目となる夏春連覇を目指した大阪桐蔭（大阪）だったが、昨夏準決勝の再戦となった敦賀気比（福井）との“因縁の１戦”に０―１１で大敗を喫し、偉業達成を逃した。

　初回と２回に敦賀気比の６番打者・松本に史上初の２打席連続満塁弾を浴びるという、まさかのスタート。準々決勝の常総学院（茨城）戦まで３試合オール完投で４失点（自責１）と好投を続けてきた左腕エース田中誠也（３年）が２回途中１０失点で降板すると、反撃に転じる力は残っていなかった。

　優勝した昨夏、準決勝で初回に５点を取られながら試合をひっくり返して１５―９で破った相手に“リベンジ”される形となった西谷浩一監督（４５）は「きょうは打たれてしまったが、田中は今大会、本当によく投げてくれた」とまずは田中の力投を称えると、「ただ、きょうのような展開になった時に全員で田中をカバーできるようなチームにならないと、甲子園で優勝はできない」とポツリ。散発４安打完封された相手のプロ注目エース平沼について「こういういい投手を打ち崩せないと優勝はできない」と続けた。

　まさかの１０失点降板となった田中は「自分が初回から打たれてしまった。あそこで抑えられなくて申し訳ないです」と涙が止まらず。「立ち上がりは自分の思うようなところにボールがいかず、修正しようとしたら甘くなって本塁打を打たれてしまった。切り替えようとしたが、コントロールが定まらず四球を出してしまった」と悔やんだ。