梅野 満塁一掃!今季初安打 攻守で支えた頼れる女房役

[ 2015年3月30日 05:30 ]

<神・中>5回2死満塁、今季初安打となる3点適時二塁打を放ち、塁上でガッツポーズの梅野

セ・リーグ 阪神10-8中日

(3月29日 京セラD)
 待ちに待った阪神・梅野の今季初安打は、最高の一打となった。5回、マートンの適時二塁打で5―3とし、なお2死満塁。フルカウントから朝倉が投じた外角高め138キロの真っすぐを、コンパクトな振りで弾き返した。

 「なかなかヒットは出ませんでしたが、自分の感じは悪くなかった。(満塁で)いつも以上の集中力が出たのもあったと思う。逆方向にしっかり打とう、と。あとは気持ちですね」

 開幕から11打席目、ようやくの快音は、走者を一掃する右中間二塁打。終盤の猛追を跳ね返す上でも、貴重なタイムリーだった。打席へ向かう直前には、和田監督が「詰まるのを恐れるな。大学時代の打撃を思い出して、行ってこい」とアドバイス。その言葉通り、外角球を手元に引きつけた結果だった。

 プロ2年目にしてつかんだ、開幕スタメンの座。打撃面ではなかなか貢献できなかったが、延長2試合を含む開幕3連戦29イニングでマスクを被り続けた。しかも、そのすべてが接戦。捕手としての重圧は計り知れないが、当の本人は事もなげに振り返る。

 「接戦を取れたのはキャッチャーとしてうれしいことで、普通に勝つよりもいい。しんどい場面、プレッシャーもありましたが、その分良い経験ができたと思います」

 勝敗を背負う正捕手は生半可なメンタルではつとまらない。ましてや、開幕から10打数ノーヒット。それでも「打てなくてもベンチから出る時には、気持ちを切り替えていました」と言い切れる強さがある。

 6番・福留が好調をキープし、梅野の打撃次第で大量得点も期待できる。攻守両面で与えられた役割をどこまでこなせるか。連勝街道を伸ばすべく若虎が奮闘する。

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