ヤク真中新監督 泣けた!延長白星「そりゃあウルっとくるよ」

[ 2015年3月28日 05:30 ]

<広・ヤ>最後を締めたバーネットからウイニングボールを渡され笑顔の真中監督

セ・リーグ ヤクルト4-2広島

(3月27日 マツダ)
 4時間26分の激闘を制し、勝利のハイタッチをするヤクルト・真中監督の目は潤んでいた。山あり谷ありの初陣を白星で飾った。「そりゃあウルっとくるよ。うれしいけど、しんどいわ!!」。延長11回、ミレッジの決勝打による劇的な1勝に興奮は冷めやらなかった。

 プレーボール直後から「真中野球」を見せた。1番の山田が中前打で出塁。続く川端の初球に迷いなくスタートを切り二盗に成功した。26日のミーティングで、三木作戦兼内野守備走塁コーチと「塁に出たら初球から積極的にいこう」と確認。昨秋から掲げる「次の塁を狙う姿勢」は確実に浸透している。山田の走塁は、チームの緊張を解いた。そして2死二塁から4番を託した雄平が右前適時打で期待に応えた。

 7回には2死から山田と川端の1、2番コンビで追加点を奪った。延長11回2死一、二塁で右中間三塁打のミレッジは、昨年手術した右肩に不安があるが、守備固めを送らず、最後の最後に大きな仕事をした。昨季は延長戦2勝10敗3分けと勝負弱さが目立ったが、終盤の粘り勝ちに「こういう試合を勝てたのは大きい」と満足げだった。

 緒方監督との新監督対決には、感慨もあった。野球を始めた小学4年生のとき、応援していたチームは広島。栃木県出身ながら「大型遊撃手で両打ちで、格好よかった」と高橋慶彦に憧れ、テレビやラジオで応援した。「格別」という監督1勝は、その広島からもぎ取った。

 守護神のバーネットから手渡された記念球は、衣笠剛球団社長に手渡した。「1勝くらいいらないでしょう。ウイニングボールなんて。ハハハ」。2年連続最下位からの巻き返しへ、戦いは始まったばかりだ。

 ▼ヤクルト・ミレッジ(延長11回に決勝の2点三塁打)何時間かかっても絶対勝つという気持ちだった。こういう試合をものにして、数多くの勝利を監督にプレゼントしたい。

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