敦賀気比、神宮覇者を撃破!故小林繁さんも絶賛した平沼が好投

[ 2015年3月28日 05:30 ]

<敦賀気比・仙台育英>1失点完投勝利で笑顔を見せる敦賀気比・平沼

第87回センバツ高校野球第7日・2回戦 敦賀気比2―1仙台育英

(3月27日 甲子園)
 2回戦3試合が行われ、昨夏4強の敦賀気比(福井)が昨秋の明治神宮大会王者の仙台育英(宮城)に2―1で競り勝ち、2年ぶりの準々決勝進出を決めた。今秋ドラフト候補に挙がるエース・平沼翔太投手(3年)は5安打1失点、8奪三振で、同じくプロ注目の佐藤世那投手(3年)に投げ勝った。敦賀気比は春夏通算20勝で、福井勢は春30勝目。静岡が50年ぶり、一昨年のセンバツ優勝校の浦和学院(埼玉)も8強入りした。

 9回、一打同点のピンチを迎えた平沼は「俺らバッテリーで抑えよう」という嘉門の言葉に「当たり前や」と返した。そして斎田への2球目。内角へ食い込むスライダーで二ゴロに打ち取ると、控えめに右拳を握った。

 「甲子園でガッツポーズをしたのは初めて。最後は気持ちだけだった。投げ合いになると思っていたし、どっちに勝敗が転ぶか分からない試合は楽しかった」

 自身が抑えても、仙台育英・佐藤世も譲らない。V候補同士の激突。緊迫感漂う投手戦を制し秋の王者を倒した右腕はペットボトルの水を飲み干しながら充実感を漂わせた。

 1回戦の奈良大付戦は1安打無四球での完封。しかし、外角へのスライダーが目立った同戦とはスタイルを一変させた。理由は「(仙台育英の)対策はスライダーの見極めしかない。内角の真っすぐを投げてみよう」と逆転の発想をしたからだ。初回から平沢を内角直球で追い込み二ゴロに打ち取るなど、嘉門とのあうんの呼吸で強力打線を退けた。

 佐藤世と出会った昨秋の神宮大会で互いに意識し始めた。1回戦が始まる前に「絶対に負けない」とLINEで連絡が届いたそうで、平沼も「僕のことを倒すと言っていたので、負けたくなかった」という。投手としての軍配は1失点の自分に上がったが、4番を担う打者としては4打数無安打、2三振に封じられた。「直球が思った以上に怖かった」と笑ってごまかした。

 小学6年の10月に体験入部した「オールスター福井」では、巨人、阪神で活躍した故小林繁氏(享年57)に指導を受け、「天才。必ずプロに行く投手」と評された。プロのスカウト陣も「投手、野手どちらでもプロでやれる」(ロッテ・松本尚樹編成統括)と二刀流の可能性にも言及している。

 「まだまだ試合は続く」。ライバル対決を制し、凄みを増した右腕が悲願の頂点に突き進む。

 ◆平沼 翔太(ひらぬま・しょうた)1997年(平9)8月16日、福井県生まれの17歳。小1から野球を始める。社中時代はヤングリーグ・オールスター福井に所属し、全国大会8強。また、陸上部にも所属し、1500メートル走でジュニア五輪出場。敦賀気比入学後は1年春から背番号18でベンチ入り、2年春から背番号1。最速144キロ。遠投115メートル、50メートル5秒9。高校通算20本塁打。家族は両親と兄、姉。1メートル78、75キロ。右投げ左打ち。

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