【牛島和彦氏のセ・リーグ展望】広島 黒田復帰で24年ぶりVへ機熟した

[ 2015年3月26日 10:00 ]

前田健(右)と最強先発陣を形成する黒田

 スポニチ本紙評論家の牛島和彦氏が、セ・リーグを展望した。

 抽象的な表現かもしれないが、今季の広島には「よし、優勝を狙うぞ!」という雰囲気を強く感じる。黒田が8年ぶりに復帰したことで、機が熟したとでも言おうか。

 常日頃から勝負の世界に生きる選手は、そんなムードに非常に敏感なものだ。私自身も中日時代の84年、開幕前に同様の手応えをチームに感じていた。結果は2位だったが、その年は2桁勝利の投手が4人。今季の広島も黒田に前田健、大瀬良、野村…と先発陣が整備されたことが何より大きい。投打のバランスも他5球団を上回る。24年ぶりの優勝へ、今あるムードをいかに継続させていくかがカギだろう。

 V4を狙う巨人だが、昨季もチーム打率・257はリーグ5位。オープン戦などでも、打線の「形」がなかなか見えてこなかった。地力はもちろんある。しかし一方で、ここ数年にはない不安定さを感じる。この巨人と広島、阪神が3強を形成するだろう。

 私の古巣でもある中日は、ここ何年か若い選手が伸びていない。谷繁兼任監督の後を継ぐ捕手を含め、若手の台頭は急務。2年連続Bクラスからの脱出へ奮起を期待したい。DeNAは守護神・三上が離脱。強力打線を誇るヤクルトも同様に、投手陣に不安が残る。故障明けの由規ら駒がそろうかどうか。ウイークポイントを改善できれば、面白い存在となる。

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2015年3月26日のニュース