冬には２メートル積雪も春到来！大曲工　初出場で初勝利

＜大曲工・英明＞８回２死、中野を投ゴロに仕留める大曲工・武田

第８７回センバツ高校野球第４日・１回戦 大曲工４―１英明

（3月24日 甲子園）
　最後の打者を投ゴロに仕留めた大曲工の武田は、丁寧に一塁へ送球した。春夏通じて初出場でつかんだ甲子園１勝。「一球一球粘って投げようと思った。校歌はみんなで大きな声で歌えた」と、笑みを浮かべた。

　初回に２安打で１点を失ったが、２回以降は立て直した。４回の２死満塁のピンチを切り抜けると、最後までスコアボードに０を並べた。「上半身だけで投げるクセがあるので、下半身を使って投げるように修正できた」と胸を張った。英明打線は映像で研究した。緩いカーブに手を出してこない傾向があり、１００キロ前後のカーブを４４球と多投。１３０キロ前後の直球を速く見せ、フライアウトは１２を数えた。６回には４番として決勝の中前適時打も放った。

　冬は２メートル近い積雪がある秋田県大仙市。毎年８月には全国花火競技大会が行われることで有名だが、打線はロケット花火のごとく低いライナーを打ち返し、１０安打を放った。県勢９年ぶりの春１勝に阿部大樹監督は「自分たちの持ち味のスイングをした結果」と喜びをかみしめた。四国王者を倒し、次は一昨年の覇者・浦和学院（埼玉）に挑む。

　≪東北勢全て初戦突破は初≫大曲工が勝利し、これで東北勢は八戸学院光星（青森）、仙台育英（宮城）に続く初戦突破となった。東北勢が３校以上出場したセンバツで、全て初戦に勝利したのは初めて。なお、１３年には史上最多の５校が出場し、４校が初戦を突破している。