八戸学院光星、好発進 8回一挙7得点に「これほど打ってくれるとは」 

[ 2015年3月21日 13:30 ]

<九州学院・八戸学院光星>8回表八戸学院光星2死満塁、足立が中越えに走者一掃の二塁打を放つ

第87回選抜高校野球大会1回戦 八戸学院光星9―2九州学院

(3月21日 甲子園)
 終盤の8回に見せた八戸学院光星(青森)の猛攻は見事だった。1点リードで迎えたこの回、球数が多く疲れの見える九州学院の右腕エース伊勢をとらえて打者12人を送り、6本の長短打を集中して一挙7得点。10年から指揮を執る仲井宗基監督(44)も「これほど打ってくれるとは思わなかった」と思わず目を細めた。

 開会式直後の開幕ゲーム。監督自身も「何もかもが初めて、私自身がちょっと緊張した」という独特の雰囲気の中、初回に先制点を失った。だが、4回に相手投手の乱調にもつけこんで犠飛と暴投で2点を取って逆転に成功すると、徐々にペースをつかむ。5回を終えてすでに80球を超える球数を投げていた相手投手が制球に苦しむのを見て「必ずチャンスはある。粘り強く守り抜いていこう」と指示。好球必打で一気に畳み掛けたのが8回だった。

 昨年末に待望の室内練習場が完成。冬場にグラウンドを使えない雪国ならではの悩みが大幅に改善された。「いい環境でディフェンスの練習がしてこれた」と守備面での成果が大舞台で発揮された。粘り強く守ることができたからこその打線爆発。指揮官は「選手たちは落ち着いて自分たちの力を発揮してくれた」と満足げに振り返った。

 エースの中川は7安打3四球1奪三振で、9回を119球で完投。「1回は少し硬くなってしまったが、2回以降はテンポ良く投げることができた。相手打線が粘り強く打って来たので、かわすことを心がけて投げた。変化球も低めに集まっていたと思う」と振り返り、「守りもよく守ってくれた」とバックの固い守備に感謝。昨年の春、夏に続いて3季連続出場となった八戸学院光星のエースは「次も自分の投球をしたい」と笑顔だった。

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