東海大菅生、大阪桐蔭斬る!エース勝俣、秘策カーブで下克上

[ 2015年3月21日 07:40 ]

センバツ・投球練習する東海大菅生のエース勝俣

 第87回選抜高校野球大会は21日に甲子園で開幕する。第2試合で昨夏覇者の大阪桐蔭と対戦する東海大菅生(東京)は20日、兵庫・西宮市内のグラウンドで最終調整。投打で注目され、今秋ドラフト候補に挙がるエース勝俣翔貴投手(3年)は、今年に入ってから磨いてきたカーブを秘策に王者に挑む。この日は開会式リハーサルが行われた。

 春めいた陽気に包まれる中、東海大菅生のエース勝俣はブルペンで最終調整を行った。全29球中、カーブが5球。いずれも低めにコントロールされた。武器のスライダーより1球多く投げたことに、大阪桐蔭打線封じの秘策が込められていた。

 「年明けからうまく抜けるようになった。あす(21日)は高さを気をつけてカーブや、内角直球で攻めたい」。

 中学時代からカーブは持ち球だったが、昨秋までは1試合で2~3球投げる程度。直球と縦のスライダーのコンビネーションを軸に東京都大会優勝に導いた。その後、ひと冬を越えて体が成長。腕の振りが昨秋に比べて鋭くなったことと、「抜く」感覚をつかんだことで使えるメドが立った。

 イメージは西武・岸のカーブ。「一度浮いてから切れを増して落ちる感じ」が理想という。球速は約110キロ前後で最速143キロの直球と30キロ以上の差。出場校中2位のチーム打率・399を誇る大阪桐蔭の強力打線は、スライダーを狙ってくることが予想できるだけに「緩急で抑えたい。できれば1点もやりたくない」と不敵に笑った。

 打撃練習でも柵越えを3発放った。3番打者としては「3点以上取れれば勝てる」と、昨夏甲子園優勝校に一歩も引く様子はない。元中日投手の若林弘泰監督は「勝俣に懸ける。しっかり抑えてくれたら」と期待。番狂わせは、エースの右腕に託された。 

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