京大くん「納得している」…“プロ洗礼”4回3失点で2軍降格

[ 2015年3月19日 06:08 ]

<ソ・ロ>初回、内川に適時打を浴びる田中

オープン戦 ロッテ2-3ソフトバンク

(3月18日 ヤフオクD)
 サクラは咲かなかった。ただ、「不合格」通知にも絶望感はなかった。試合後、2軍降格が決まったロッテのドラフト2位・田中(京大)は「納得している。自分の中で何かは得られたかなと思っている。やれることをやってレベルアップして、また1軍に帰ってきたい」と気丈に語った。

 開幕1軍を懸けての最終試験となった「プロ初先発」は4回3失点という結果に終わった。いきなり初回に洗礼を浴びた。2死走者なしから柳田に高めのスライダーを左前打され、味方失策と自身の暴投で走者は三塁に。4番・内川に直球を簡単に中前に運ばれて失点。続く李大浩(イ・デホ)には抜けたフォークボールを左翼席に叩き込まれ、主軸の3連打で3点を失った。決め球の精度という課題が浮き彫りとなった右腕は「追い込んでから決め球を打たれた。プロは甘い球を見逃してくれなかった」。それでも最速147キロの速球でリーグ屈指のソフトバンク打線相手に2巡目に入ると押し込む場面も目立ち、「直球はいい球が多かった。押し込めている部分もあった」と一定の手応えはつかんだ。

 プロは結果の世界だ。中継ぎ起用の意図を持たない伊東監督は「今のままではちょっと厳しい。制球に不安がある。しばらく下(2軍)で勉強してもらう」と決断を下した。だが、首脳陣の期待値は上がっている。落合投手コーチは「直球は先発陣の中でも上位。次に上がってくる時は1軍で勝負できる投手になっているはず」と評した。

 降板後、ベンチで田中は首脳陣に言った。「勉強になりました」。1軍スタートだったキャンプインからの46日間で学んだことは多い。「やってきたことの方向性は合っている。この借りは必ず返します」。挑戦は始まったばかり。京大初のプロ野球選手は決して下を向くことはない。

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