野村謙二郎氏が見た黒田 打者に自分のスイングさせない微妙な変化

[ 2015年3月16日 09:52 ]

<広・オ>広島ファンの熱い声援を背に、アップする黒田
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オープン戦 広島9―2オリックス

(3月15日 マツダ)
 球数は少なくテンポもいい。この試合も黒田らしい投球だった。直球系でもツーシームにカットボールとほとんどボールを縦横に動かしていて、各打者の反応を見ていると「どっちに曲がるんだ?」と自分のスイングをさせてもらえていない印象を受けた。

 ストライク先行で、遊び球が少ないのは相手チームに伝わっている。そのため打者も初球から振ってくるのだが、微妙にバットの芯を外されている。平野恵の初回の一ゴロ、5回の中飛も、推察するに、いずれも初球を「捉えた!」と思っているはずだ。このように1球でアウトを取れると、まさに黒田のペースに持ち込める。

 マウンド上での雰囲気にも、風格が漂う。失投をブランコに2ランされた時でも淡々としている。それはベンチにも、後ろで守る野手にも頼もしく映る。被安打も失点もゼロにはできない。その事実を受け止めて、その上で勝つための最善のゲームプランをしっかりと立てられる投手だ。

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