日本ハム10戦目初勝利、中田が初適時打「やっと４番の仕事」

＜西・日＞１回２死三塁、先制の左前適時二塁打を放つ中田

オープン戦 日本ハム７―３西武

（3月15日 西武Ｄ）
　オープン戦１０試合目にして初勝利。会見場に並ぶテレビカメラを見た日本ハム・栗山監督は「何これ？初勝利だから？」とおどけたが、ここまで１２球団で唯一勝利がなかっただけに、さすがに安どした様子だった。

　「負けて嫌な思いをして、うまくいかないから考えられるし、工夫ができる。これで開幕にいい形で入っていければ、嫌な思いをしたこともプラスになる」

　本番さながらの攻撃で、先取点をもぎ取った。初回無死一塁。二番・田中にバントを命じた。「基本的に簡単にアウトをあげたくないけど、今しかできないことをやっておかなきゃいけないから」。初回無死一塁のケースはオープン戦１０試合で６度目だったが、いきなりの犠打は初めてだ。

　その後２死三塁として４番の中田が左越え二塁打。オープン戦初適時打が決勝打となり、東映時代の６５年以来、５０年ぶりのオープン戦開幕７連敗（２分け挟む）を喫していたチームに初勝利をもたらした。「やっとチームの４番として仕事した感じだね。久々にしっかり打てた。気持ち良かった」。前日まで打率・１２５。侍ジャパンからチームに合流した１３日には、自ら志願してロングティーを敢行するなど試行錯誤を繰り返していたが、きっかけはつかんだ。

　苦しんできたオープン戦も残り５試合。「もう試すという期間は終た。勝つために必死になってやる」。連敗を脱した指揮官が、公式戦モードに入った。