西武・浅村 お返し弾!伊原前監督休養させた“因縁”巨人戦

[ 2015年3月15日 05:30 ]

<西・巨>復活ののろしだ!3回2死、オープン戦1号となる左越えソロ本塁打を放つ浅村

オープン戦 西武8-1巨人

(3月14日 西武D)
 復活の、のろしを上げた。オフに左肩を手術した西武・浅村が、左翼席にオープン戦1号ソロ。3―0の3回2死から、巨人・マイコラスのスライダーを完璧に捉えた。13年打点王らしい強烈なスイングで球場を沸かせたが「全力でもないし、まだまだ。状態は良くなってきているので、もっと振り込まないといけない」と理想は高かった。

 左肩に不安を抱えながらの出場が続いている。昨年11月に、人生初の手術に踏み切った。それから4カ月。担当医の見解は完治までに5カ月。時期尚早と指摘されているが、「(出場しないと)思い切り振れなくなるのではないかと不安になった。やりながら肩(の状態)と見つめ合っている」と強行出場している。

 春季キャンプ終盤まで、守備練習中心の個別メニューが続いた。マシン打撃を再開したのは、2月20日のキャンプ打ち上げ後。この試合の前まで、オープン戦3試合で10打数1安打、打率・100と試運転が続いた。それでも「西武プリンスドーム」に名称変更したこけら落としで豪快な一発を叩き込んだ。

 本拠地での巨人戦は因縁がある。昨年5月21日。2点リードした9回2死満塁の二塁の守りで、背走しながら村田の飛球をいったんはグラブに収めたが、右翼手・木村と交錯。落球して3点を奪われ、チームは逆転負けを喫した。自身は左膝を負傷し、長期離脱。13年は110打点で打点王に輝いたが昨季は半減の55打点と屈辱を味わった。

 この土壇場での逆転劇で、伊原前監督は「僕の勝負運がない」と休養を決断したという。当時打撃コーチで後を引き継いだ田辺監督は「あれが全ての始まりだったね」と振り返った。それ以来となる本拠地での巨人戦。主砲が再び輝きを取り戻した。

 母校の大阪桐蔭は21日に開幕するセンバツで史上5校目の夏春連覇を狙う。後輩たちには「プレッシャーはあると思うけど頑張ってほしい」とエールを送った。今季「3番」を明言された男も、プレッシャーと戦い続けている。

 ☆昨年5月21日 西武―巨人2回戦

 巨人が土壇場で逆転勝ちを収めた。1―3の9回に安打と2四球で2死満塁とし、村田の二塁手後方への飛球が野手の交錯によって安打となる間に3人が生還した。5番手の久保が3季ぶりの白星。西武はその時点で昨季最多タイの借金13。伊原前監督がグラウンドを引き揚げる際には、「なんとかしろよ!」と罵声が飛び交った。

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