長谷川 開幕先発いける!手応え2打席「状態上がってきた」

[ 2015年3月12日 05:30 ]

<ソ・巨>1回2死、長谷川は二ゴロに倒れる

オープン戦 ソフトバンク2―1巨人

(3月11日 ヤフオクD)
 頼れる背番号「24」が帰ってきた。昨年12月に右足首を手術したソフトバンクの長谷川勇也外野手(30)が11日、巨人戦に「3番・DH」で先発出場。故障後初めての1軍での実戦は初回の第1打席が二ゴロ、4回の第2打席が空振り三振だった。2打数無安打に終わった13年パ・リーグ首位打者だが、右足首の回復は順調。3月27日のロッテとの開幕戦(ヤフオクドーム)出場へ視界は開けた。チームは2―1で勝利し、オープン戦7勝1敗1分けで首位と好調だ。 

 強力打線がさらなる攻撃力を手にした。巨人戦のスタメンには「3番・DH」に長谷川の名前があった。右足首を捻挫した昨年9月3日のオリックス戦(ヤフオクドーム)以来実に189日ぶりの先発出場だ。ただ、踏み出した一歩を喜ばない性格だ。見つめるのはまだ先。沈着冷静に振り返った。

 「いまの状態ではそこそこ、全力に近い(プレー)かなと思います。人工芝と天然芝の違いなど、感じながら走った」

 初回2死の第1打席は巨人・大竹の141キロ直球に詰まらされ、二ゴロ。1点リードされた4回無死一、三塁の第2打席は高めの変化球に空振り三振とまだ、1軍のボールには慣れていなかった。だが、人工芝でのグラウンドでの一塁までの走塁など2軍では得ることのできない経験だった。

 昨年9月の右足首捻挫後、優勝争いの中、休養せずに無理をした。「捻挫はやったことがあった。軽く考えていた」。検査をした病院から渡された松葉杖も使わず、代打で強行出場する道を選んだ。10月25日の阪神との日本シリーズ第1戦(甲子園)でも代打出場。その代償は大きかった。結局、昨年12月に右足首の手術を決断。だが、出遅れの焦りは見せず、リハビリをしながら右足の回復をひたすら待った。

 すでに2軍の春季教育リーグで9イニングを守っているが、慎重を期して2打席で交代させた工藤監督は「一安心とまではいかない」と話した。それは3月27日の開幕戦(対ロッテ、ヤフオクドーム)への逆算でもある。守備に就くことがベストだと考えているが「守れるようになればではなく、DHもある」と不安が残る場合も指名打者として開幕戦に使う青写真はある。チームは1分けを挟み、4連勝でオープン戦の首位を走る。そこへ13年の首位打者が加わるのだ。柳田、内川、李大浩(イデホ)の強力クリーンアップの後、背番号「24」が控える打線は、破壊力抜群。打線の骨格はほぼ、固まった。

 試合後は納得するまでミラールームに「籠城」するルーティンワーク。打撃では調整する余裕が2週間以上ある。「できる限りの準備とケアをしていきたい。」長谷川にとってこの時期に本来の舞台に戻れたことが、何よりの収穫だった。 

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2015年3月12日のニュース