通算打率5割!ヤク山田“マエケンキラー”先頭弾 今季も任せろ

[ 2015年3月8日 05:30 ]

<広・ヤ>初回、先頭弾を放ち、悠々とベース一周する山田(右)

オープン戦 ヤクルト12-3広島

(3月7日 マツダ)
 開幕前哨戦。盛り上がる敵地マツダスタジアムをいきなり沈黙させたのは、ヤクルトの山田だ。広島の前田健から先頭打者弾。27日に同じ敵地での開幕戦で激突する相手エースに強烈な先制パンチをお見舞いした。

 「きょう打っちゃったから開幕戦で打てない。取っておきたかった」。試合後はチョー弱気な発言も、打席では持ち前の積極性が光った。1ストライクから4球ファウルを打つなどバットを振り続けた。7球目だ。追い込まれても甘く入った直球を思い切り引っ張り、左中間席に叩き込んだ。

 「マエケンキラー」。2年前の10月6日の対戦で満塁弾を浴びせ、最多勝を狙う前田健の白星を阻んだ。日本人の右打者で史上最多の193安打を放った昨季も7打数5安打、打率・714。通算打率も5割を誇る。「得意なイメージなんてない」と謙遜したが「久しぶりに芯に当たった」と前田健を相手に手応えをつかんだ。昨季は6本の先頭打者本塁打。本塁打にこだわりはないが「1打席目に安打が出た方が気持ちが楽。それができれば」と攻撃的な姿勢で初回の打席に立つ。

 この試合でチームを一時離れ、10、11日に欧州代表と強化試合(東京ドーム)を行う侍ジャパンに合流する。その最後の実戦でオープン戦初アーチを放った。侍ジャパンでは本職の二塁ではなく、一塁手として起用される。この日の試合前練習では侍仕様のファーストミットをお披露目した。昨秋の日米野球では楽天・銀次のミットを借りたが、今回はマイミットを発注。日の丸と侍の刺しゅうを入れ「格好いいじゃん」とお気に入りの一品だ。新兵器を携え「まだ余裕も出ないと思うが、必死になって安打を打ちたい」と意気込んだ。

 昨季8勝16敗と負け越した広島相手に14安打12得点で大勝。2年連続最下位から巻き返しを図る真中新監督は山田の先頭打者弾に「チームがグッと盛り上がった」と喜んだ。「相手に嫌なイメージを植え付けたかった。今年のヤクルトは戦いづらいぞ、と。それができた」と山田。ならば「開幕戦で打てない」と言わず、再び先頭打者弾を浴びせてほしい。

 ≪公式戦20の10 昨季は7の5≫山田(ヤ)が初回表に前田健(広)から先頭打者本塁打。公式戦での山田は前田健に対し通算20打数10安打1本塁打と好相性。特に昨季は7打数5安打(打率.714)と一方的に打ちまくった。また、オープン戦の先頭打者弾は昨季3月22日に清田(ロ)がヤクルト戦でマークして以来。チームでは07年3月24日阪神戦で青木が下柳から放って以来8年ぶりになる。なお、山田は昨季公式戦でチーム歴代2位タイの先頭打者弾6本。4~9月の6カ月連続はプロ野球初の快挙になった。

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2015年3月8日のニュース