マエケン 手の内隠して4回1失点 開幕相手ヤクに“試運転”

[ 2015年3月8日 05:30 ]

<広・ヤ>山田に先頭弾を打たれた前田健

オープン戦 広島3-12ヤクルト

(3月7日 マツダ)
 2年連続5度目の大役が内定する広島・前田健が7日、ヤクルトとのプレ開幕戦(マツダ)となったオープン戦に先発。4回3安打1失点と順調な仕上がりを見せた。

 初回、先頭・山田をカウント1―2と追い込みながら、7球目にあえて選択した直球がシュート回転して甘く入った。制球力に定評のある右腕にしては珍しい失投。先制パンチを左中間最前列席へ運ばれたが、投球の意図を説明した。

 「シーズン中には選べない配球ができた。得意なボールも投げてみた。(山田)哲人の本塁打がそう。そういうボールは危ないとあらためて認識できた。全力で抑えにいくのは嫌だった。隠せるものは隠したいと思って投げた」

 好例は4回1死から畠山を迎えた場面。2―2からの6球目にチェンジアップを投げた。通常は左打者への決め球。右に投げるのは異例だ。「追い込んでどんな反応かを試した。思い通りにはなっていない。実戦でしか試せないので使えるようにしたい」。中飛の結果に満足感はなかったが、新たな“武器”となりそうだ。

 本番は20日後。手の内を隠す右腕が唯一、意地を見せたのは3回、山田を中飛に打ち取ったシーンだ。決め球は、沖縄2次キャンプ中に習得した“魔球”と呼ぶ縦スライダー。この日は気温9度の肌寒い悪コンディション。その影響か、直球の最速は144キロ。打たせて取る投球に終始しながらの好結果に、エースは「やりたいことはできた」。3・27ツバメ狩りへ視界は良好だ。

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2015年3月8日のニュース