藤浪“通天閣級”存在感見せる!森との初対決「抑えにいく」

[ 2015年3月6日 07:45 ]

ノックを受ける藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(20)が、6日の西武とのオープン戦(甲子園)で2番手として登板する。西武は森友哉捕手(19)が先発マスクをかぶる予定。大阪桐蔭で12年に一緒に春夏連覇を達成した舞台で、プロ入り後初対戦する。大阪のシンボル・通天閣さながらのデッカい存在感で、1学年後輩の前に立ちはだかる。 

 対戦を前に表情は真剣そのものだった。西武には、大阪桐蔭時代に黄金バッテリーを組んだ森がいる。藤浪は、プロ入り後初めて実現しそうな後輩との勝負について「一人の打者には変わりない。いい打者。それは自分が一番知っている。抑えられることに越したことはない」と話した。

 以前から熱望していた顔合わせ。だから、まずは「楽しみです」と口にした。しかし、マウンドで情緒的になることはありえない。「勝負を楽しむ感覚はない。抑えにいくことに変わりはない」と力強く言い切った。

 後輩でも、特別視はしない。森の実力を“自分が一番知っている”からだ。森は高校時代、甲子園での通算打率が・473。本塁打は歴代4位タイの5本を数えた。西武にドラフト1位で入団し、昨季は高卒新人では46年ぶりとなる3試合連続本塁打をマーク。実力を存分に披露した。今春は開幕戦でマスクをかぶることを念頭に、実戦を積む日々。藤浪にとっては、結果が欲しいかつての相棒の前に、デンと立ちはだかる試合となる。

 「一緒にプレーした後輩が、チームは違いますけど、同じグラウンドでプレーできるのはうれしいこと。(また)高校の先輩の方や後輩が(球界に)いることはOBとして誇りに思います。しっかり抑えたいです」

 森との対決に注目が集まる一方、相手打線には大阪桐蔭の先輩コンビ、中村と浅村も名を連ねるもようだ。藤浪自身もシーズンへ向けた調整段階としては大切な時期。前回登板、2月28日のオリックスとの練習試合(安芸)は5回3安打無失点だった。ただ、許した3安打はすべて対左打者で、シーズンへ向けて課題は残っている。強打を持つ2人を抑えて、さらにステップアップしたい。

 「(左打者に)打たれているのは事実です。打者を打ち取ることを考えたい。余計な四球や余計な球を少なくしたいと思っている。試すこともありますけど、より実戦に近い形で(投げる)」

 前回登板時に出血があった右手指については「問題ないと思う」と軽傷を強調した。開幕へ向けていよいよ調整ピッチを上げる若き右腕が、森を、そして先輩を、言葉通りに抑え込む。 

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