イチ 弾丸本拠初訪問…初オフ返上140キロ移動、新居も下見

[ 2015年3月6日 05:30 ]

キャンプ初の休日も精力的に過ごしたイチロー

 マーリンズのイチロー外野手(41)がキャンプ初の休養日となった4日(日本時間5日)、本拠地マーリンズ・パークを電撃訪問した。キャンプ地のジュピターを離れ、140キロ離れたマイアミへ。2012年開場の本拠地に初めて足を踏み入れ、軽い練習と設備などの確認を行った。キャンプ地と同じフロリダ州に本拠がある球団ならではの動きで、最高の休日返上トレーニングとなった。

 イチローが電光石火の動きを見せた。キャンプ初めての休日を利用し、フロリダ半島を南下。キャンプ地のジュピターから140キロ、車で約1時間半の距離にあるマイアミへ。向かった先は、新たに本拠地とするマーリンズ・パークだった。

 メジャー15年目のベテランは、これまで東京ドームも含めて36もの球場でプレーしてきた。12年開場の同球場に足を踏み入れるのは、実は初めて。30球団の現在の本拠地でプレー経験がないのは、他にフィリーズのシチズンズバンク・パークと、レッズのグレートアメリカン・ボールパークだけ。新たな庭とするボールパークの風景を、しっかりと目に焼き付けた。

 スライド型の開閉式屋根を持つマーリンズ・パークは、左翼103・6メートル、右翼102・1メートル、中堅128メートルと外野が広く、形状も独特だ。中堅左奥にはフェンスが張り出した部分もあり、特徴を把握しないと守ることは難しい。また、入団交渉では自身のウエートマシンを置けるスペースがあるかどうかを確認するなど、環境には人一倍気を配る。球場内の施設も一通り確認を済ませた。

 同時に新居の候補地にも足を運んだ。球場より南東のビーチエリアで、高級コンドミニアムが立ち並び、眼下には白浜の海岸線。大西洋が一望できる抜群のロケーションだという。

 球場では練習も行い、「7番・DH」で出場する5日(日本時間6日午前3時5分開始)のカージナルスとのオープン戦初戦に備えた。「必要とされた時に、ちゃんとできる状態にしておきたい。そこは永遠に変わらない」と実戦を見据えていたイチロー。貴重なオフを価値ある形で生かし、新天地での出陣態勢を整えた。

 ▽マーリンズ・パーク マイアミのダウンタウンに、総工費5億5000万ドル(当時約457億円)をかけ12年3月開場。13年のWBCでは米国内での2次ラウンドの会場となった。一塁側通路には約700体の首振り人形が展示され、往年の名選手に交じってマリナーズ時代のイチロー、ヤンキース時代の松井氏らの人形も。バックネットの下部には強化ガラスの水槽で熱帯魚が泳ぎ、左翼席の下にはプール付きのバーがある。

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