大谷「申し訳ない」自滅6四球…“開幕舞台”札幌Dマウンド傾斜に苦闘

[ 2015年3月4日 05:54 ]

<日・巨>初回、4失点でベンチに戻る大谷

オープン戦 日本ハム4-5巨人

(3月3日 札幌D)
 アイシングで固めた右肩をさすり、日本ハム・大谷は安どの表情を浮かべながら、こう言った。「きょうが1発目(開幕戦)ではなくて良かった」。27日の楽天戦(札幌ドーム)で初の開幕投手を務める右腕にとって、予行演習のはずだったオープン戦初登板は4回を4安打4失点。6四球の大乱調だった。

 「切れが悪く、腕も振れていなかった」。最速153キロをマークするも、直球は引っかかり、それを修正しようとするとシュート回転しながら何度も抜けた。80球をメドとしていたが、4回で81球を要して降板。「限られた球数の中でできるだけ多くのイニングを投げたかったけど申し訳なかった」。実戦3試合で防御率2・00と安定感を見せていたが、突然の不調の原因の一つにはマウンドの違いがあった。

 「傾斜が違うし、(札幌ドームで登板する)間隔も空いていた」。キャンプ地の沖縄・名護のマウンドは柔らかい黒土だったが、札幌ドームは硬い赤土で傾斜も高いことで知られる。昨年11月の日米野球以来となる本拠での登板で、リリースポイントに微妙なズレが生じ、制球を乱した。温暖な場所から寒い札幌に戻り、投球中は指を気にするしぐさも見られた。厚沢投手コーチから初回が終わった後に「投げ急いで上体が突っ込んでいる」と指摘を受け、2回以降は苦しみながらも失点は許さなかった。

 オープン戦は11日のDeNA戦(鎌ケ谷)、18日の広島戦(札幌ドーム)と残り2試合の登板が予定されており、栗山監督は「凄くいい勉強になったと思う。開幕前にいろんなことが出たのはいいこと」とプラスにとらえた。修正する時間はある。20歳の右腕は「きょう出せなかったものを次は出したい」と力を込めた。

 ≪公式戦で1イニング2失点以上は3度≫大谷(日)が初回に4失点。オープン戦で1イニング2失点以上は3年目で初だが、公式戦では
 年月日 対 球 場イニング 失
13・7・30 ロ QVC[4] (5)
14・4・27 ロ 札幌D[1] (4)
14・5・20 中 札幌D[6] (5)
 3度あり、初回は4が最多だ。また、この日は2回の3者連続を含む6与四球。オープン戦、公式戦、CSを通じ6与四球は、昨季2度記録した8に次ぐ多さ。3連続与四球は13年9月26日ロッテ戦の初回に並ぶ自己ワーストタイになった。

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