山本昌まさかの1球降板…穴に引っかかり「膝がゴリッと」開幕黄信号

[ 2015年3月4日 06:36 ]

<中・ソ>4回無死、わずか1球で右ひざを負傷した山本昌

ウエスタン教育リーグ 中日4―6ソフトバンク

(3月3日 ナゴヤ)
 わずか1球で、球界のレジェンドがマウンドを降りた。中日・山本昌が、ウエスタン教育リーグ・ソフトバンク戦(ナゴヤ)の4回に登板。初球、抜けたような125キロの直球を投げたところで顔をしかめた。

 「膝がゴリッといった」。右足を踏み出したマウンドの位置が「(前に投げた)2人の投手の足でへこんだ間だった」と、穴に引っかかって膝をひねる形になった。屈伸運動を繰り返した後、歩いてベンチへ戻った。

 初の対外試合登板。今年8月に50歳になる左腕にとって、まさかのアクシデントだ。春季キャンプは2軍組ながら順調にメニューを消化。休日は全て返上するなど皆勤賞で、宿舎まで約2キロを歩く「昌散歩」も恒例だった。2月25日のシート打撃では打者7人を1安打。「75点から80点くらい」と話すなど、順調そのものだった。

 「歩けるのでそんなに重くはない。僕もビックリした」。トレーナーの検査では半月板などに異常はないというが、一方で「普通にしていれば大丈夫だけど、曲げると痛い」とも話した。アイシング後は、自ら車を運転して名古屋市内の病院へ向かい、軽い右膝蓋(しつがい)じん帯炎と診断された。

 「僕の不注意。試合だと出る力が違う。少し(調整が)ずれるけど、何とか頑張りたい」。ジェイミー・モイヤー(当時ロッキーズ)が持つ49歳180日のメジャー最年長勝利記録更新へ、山本昌は開幕日の時点で49歳228日。しかし、その開幕を1軍で迎えるには厳しい状況に追い込まれた。

 ▽膝蓋じん帯炎 俗に「膝のお皿」と呼ばれる膝蓋骨とすねの内側前面にある脛(けい)骨をつなぐ膝蓋じん帯が、膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで炎症を起こした状態。ジャンプを繰り返す競技に起こりやすく「ジャンパー膝」とも呼ばれる。

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