ロッテドラ1はオレ!中村 大学内野手No.1に偽りなし2安打2打点

[ 2015年3月3日 05:30 ]

<中・ロ>2回2死三塁、中村は左中間に適時二塁打を放つ

オープン戦 ロッテ5-3中日

(3月2日 小牧)
 ロッテの新人は京大くんだけではない。ドラフト1位の中村奨吾内野手(早大=22)が2日、中日とのオープン戦に「9番・二塁」で実戦初のフル出場。4打数2安打2打点と大暴れし、守備でも無失策と持ち前の堅実さを発揮した。同期入団のドラフト2位・田中英祐投手(京大=22)に話題をさらわれてきたが「大学No・1内野手」の評価にふさわしいプレーを披露。開幕1軍に向けて猛アピールした。

 ドラフト1位の実力の一端を披露した。オープン戦で初めて先発メンバーに名を連ねた中村がグラウンドを 気持ち良さそうに駆け回る。2回2死三塁では左中間への適時二塁打で「プロ初打点」をマーク。6回には2死二塁で外角高めの直球を中越えに運び、50メートル6秒0の俊足を生かし三塁を陥れた。2安打2打点。それでも「打てて良かったけど、まだまだこれから。もっともっとアピールしていかないといけない」。 控えめな口ぶりがいかにも中村らしかった。

 新人ながら、いつもスポットが当たるのは同期入団で京大初のプロ野球選手の田中。だが、昨秋のドラフト会議で最高評価を受けたのは1位指名の中村だった。伊東監督が「足もあるし守備も堅実。打撃も一発があって面白い選手」と語るように、この日は守っても7度の守備機会でノーミス。早大では二塁手だったが、プロでは三塁も守っている。万能選手として存在感は高まるばかりだ。

 中村の活躍で、選手にも競争心が芽生えた。現在は、三木や大嶺翔と開幕1軍の座を争う立場だが、年齢も近い主将の鈴木は「足が速くて守備範囲も広い。うかうかできないし、負けられない」と危機感を抱いている。指揮官も「今は内野手のバックアップ的な選手を見極めているが、その中にいるのは間違いない」と期待した。

 ポジションこそ違うが昨年のドラフト1位の石川と姿がダブる。14年春。キャンプやオープン戦で話題を独占していたのは「幕張のアジャ」ことドラフト5位・井上。当時の石川も中村のように前に出るタイプではなかった。それでもシーズンに入ると頭角を現し10勝を挙げ新人王を獲得した。田中と中村の図式は1年前と同じ雰囲気を漂わせている。

 感情を表に出すことは少ないが、中村は自信満々に言い放つ。「田中は田中で大変だと思う。僕はプレーで(記事に)取り上げてもらえるように頑張ります」。

 天理―早大と野球のエリート街道を歩んできた。「野球偏差値」だったら田中に負けていない。

続きを表示

この記事のフォト

2015年3月3日のニュース