梅ちゃんも走れ!和田監督100盗塁指令 61年ぶり30盗塁トリオ誕生だ

[ 2015年2月27日 05:30 ]

阪神の梅野

 梅ちゃんも走れ、走れ! 阪神・和田豊監督(52)が26日、チーム盗塁数の今季ノルマを「100」に設定した。昨年は一昨年の81盗塁から大幅減となるリーグワーストの55盗塁と低迷。10年ぶりリーグ制覇へ向け、走れる虎を目指す。

 「就任以来、走塁改革を掲げてきたが、去年はガクンと減った。企図数も増やしながら、先の塁を狙う。徹底してやりたいと思います」

 目立った補強がないままシーズンを迎える今季。閉塞感を打ち破るには、現有戦力を底上げするしかない。個々のレベルアップはもちろん、潜在能力を引き出すことも忘れてはいけない。今春の対外試合も失敗が目立ったとはいえ、盗塁を仕掛ける場面が目立った。浮沈のカギを握る、機動力の復活。和田監督は上本、大和、鳥谷の3選手を急先鋒に指名した。

 「上本とか大和とかは30ぐらい走る力があるだろうからね。2人で最低50は。最低やで。60走ってくれたら良い。トリも走って、3人で90だな」

 指揮官が期待するのも無理はない。上本は昨季、自己最多となる20盗塁をマーク。逆に大和は11盗塁に終わったが、13年には19盗塁という数字が残る。鳥谷は11年の16盗塁が最多だが、3番打者というチーム事情があった。今季は34歳のシーズンとはいえ、脚力と走塁のセンスはチーム随一。1番で起用されることが決定的で、盗塁企図数そのものが増えるのは間違いない。

 「あと、みんなで10ぐらい走ってくれたら。梅野にも走れと言うてるからね。十分、走る脚力はあるよ。あいつひそかに速いんやで。あとは興味を持つかどうか」

 意外な人選は、梅野だった。1メートル73、77キロの体格からは想像しづらいが、実は俊足。相手球団のマークが薄れがちなところを、一気に突きたい。

 100盗塁達成となれば、阪神ではリーグ優勝した03年以来12年ぶり。3人が30盗塁なら1954年の吉田義男、田宮謙次郎、渡辺博之以来、実に61年ぶり2度目の快挙となる。虎のスーパーカートリオ誕生となれば、得点力は自ずとアップする。

 ≪昨季は12球団最少≫阪神の昨季チーム盗塁数55は12球団最少。年間100盗塁を超えたのは、03年の115盗塁が最後だ。また、阪神で年間30盗塁以上が3人いたのは54年に1度あるだけで、セ・リーグ全体でも過去3例。達成すれば、85年の大洋で「スーパーカートリオ」と称された屋鋪、加藤、高木でクリアして以来になる。

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2015年2月27日のニュース